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日触化工有限公司(株式会社日本触媒中国法人)様

日本発業務モデルを海外拠点へ。
グローバル最適化の視点からERP(SAP)ロールアウトを選択

世界シェア25%を誇る高吸水性樹脂を中心に、独自の技術力で業界に確固たる地位を築いておられる日本触媒様。グローバルなグループ経営の強化をめざし、日本本社のERP(SAP)を中国拠点にロールアウトすることを選択しました。TISは、日本及び海外のグローバルな業務改革のパートナーとして同社のグローバル戦略を支援し続けています。

お客様名 株式会社日本触媒
設立 1941年8月
事業内容 基礎化学品、機能性化学品、環境・触媒製品の製造および販売
URL
日触化工有限公司(株式会社日本触媒中国法人)様

ビジョン

利益責任の明確化を柱とした業務改革を実行
海外拠点にも最適化された業務標準を適用

株式会社日本触媒は、「こだわり・変革・飛躍」をスローガンに2010年、売上高3,500億円の目標達成をめざし、中長期経営計画を策定。「個性的な技術で新たな価値を創造する国際企業」としてグローバルに事業展開している。
さらなる事業拡大にむけて、(1)利益責任の明確化、(2)意思決定の迅速化、(3)人と組織の活性化、(4)グループ経営の強化という4つの経営目標を軸に業務改革を実行し、グループ経営の基盤として ERP(SAP)を導入した。
具体的には、原価計算制度を標準原価計算制度に変更し、バーチャル事業部制を導入して、販売貢献利益、営業キャッシュフロー、ROAという指標で業績を管理・評価する業績評価制度に一新。業務改革の柱である「利益責任の明確化」を実現した。
また月次決算は3営業日、年次決算は10営業日と期間が短縮化された。
「システムを導入することでマインドも変革する。ERP(SAP)の導入によって社内の変革意識を高めることもねらいました。」(池田氏)
ERP(SAP)の導入が結果として、人と組織と事業の改革を後押ししている。
グローバルにビジネス展開している同社にとってグループ経営のガバナンス強化は重要な課題である。次のステップは日本で最適化された業務標準を順次海外の拠点にも適用していくことであった。

「日本本社の業務改革プロジェクトでは、目的とビジョンを共有してくれたTISの真摯な姿勢を高く評価していました。中国拠点への展開も、日本本社での実績を評価し、パートナーに指名しました。」

株式会社日本触媒
常務取締役 経営企画室長 池田 全徳 氏

戦略

日本・米国・欧州に次ぐ第四極の市場中国
日本で安定稼動しているERP(SAP)のロールアウトを選択

日本触媒は、紙おむつなどの吸水材である高吸水性樹脂の需要が今後大量に見込まれる中国を、日本・米国・欧州に次ぐ第四極の市場と位置づけ、2003年張家港に「日触化工有限公司」を設立。
中国拠点の生産規模や、中国ローカルの事情を考慮すると、中国現地のパッケージソフトを導入するという選択もあったが、日本本社と同じ経営管理が可能なことや、既存資産を活かせること、また駐在メンバーも機能を理解しており、派遣・交代が容易であるというメリットを考えて、既に日本国内で安定稼動していた ERP(SAP)を中国へ展開(ロールアウト)することに決定。グローバルに全体最適化されたシステムの構築を目標とした。
本プロジェクトに関しては、日本本社の業務改革においてコンサルティングから支援しており、既に中国で数多くのERP導入経験を持つTISがパートナーとして指名されることになった。

プロジェクト

中国のローカル事情に合わせたさまざまな要件に対応
保守・運用は日本側で一元管理

本プロジェクトでは考慮すべきポイントがいくつかあった。日本のシステムの中国語化はもちろんであるが、中国固有の商習慣や会計制度への対応だ。
会計制度に関しては、政府指定の勘定科目コードへの対応が必要である。また財務諸表は指定フォーマットで提出し、帳簿も指定帳票に中国語で記帳し保存することが義務づけられている。
税務においては増値税に対応するために、金税システムという政府指定のシステムとの連携が必要となる。
プロジェクト運営においては、業務プロセス設計、システム開発を日本本社側で主導。中国ローカル要件対応は、TISの中国現地法人であるTISI上海と提携パートナーであるDCMS社(※1)との共同チームを編成。現地との適確なプロジェクトマネジメントにより、6ヶ月間でERP(SAP)ロールアウトを完了し、稼動した。
またシステムの保守・運用に関しては、中国現地で行う場合の負荷やリスクを勘案し、日本にサーバーを置き、中国とインターネットVPNで接続、日本で保守・運用できるようにした。
日本で中国拠点のシステムを一元管理することによって、日本側はグローバルなITガバナンスが確保でき、中国拠点は本業に専念することができる。加えて、グループ経営の視点から中長期に考えると、TCOの削減につながるメリットもある。

成果

グローバルな経営管理の基盤づくりに貢献
海外拠点にERP(SAP)を順次ロールアウト

中国拠点では、年間約3万tの高吸収性樹脂が生産され、需要はますます拡大している。
「中国は時差がほとんどないので、まさにリアルタイムで利益管理やモノ・カネが連動した経営情報を把握できます。」(池田氏)
また、内部統制整備の義務や法制化が予定されている通称日本版SOX法をにらんだコンプライアンスの強化については、
「国内の関連会社、海外拠点に関しても内部統制を強化していくことが重要と考えています。グローバルに共通ERPを適用することで業務プロセスに係るコントロールの基盤ができました。」(池田氏)
次のステップとして、インドネシア拠点へのERP(SAP)ロールアウトが計画されている。日本触媒のグローバル戦略の展開に併せて、ERPの導入拠点が広がり、今後ますますの導入効果が期待される。日本発の業務モデルは、やがて日本触媒のグループ経営におけるグローバル標準となることであろう。
またTISは、このプロジェクトを通じ、中国ローカル要件を加味した業務フロー、システム設定、各種中国語マニュアルを整備した、中国ビジネステンプレート『TPM for China』を完成。中国でビジネス展開されるお客様に短期間、低リスク、高品質なERP導入を支援する。

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  • 本資料に掲載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があることをご了承ください。
  • 作成日 2006年6月

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更新日時:2023年10月4日 23時17分