Nablarch

Nablarch（ナブラーク）とは、企業情報システム開発のために包括的に設計された
Javaアプリケーション開発/実行基盤です。

Nablarchとは

企業情報システム(エンタープライズシステム)開発のために包括的に設計されたJavaアプリケーション開発⁄実行基盤です。Nablarchは、TISのソフトウェアエンジニアリングを専門に行う部門で開発を行なっています。このNablarch開発チームは、Nablarchを使ったビジネス・アプリケーションの開発、開発されたアプリケーションの本番運用、その後の保守開発、そういった様々な利用者の立場を自ら行き来しつつ、Nablarchを熟知した人々にとって過不足のない最適な基盤を提供します。導入される企業においては、Nablarchを全社共通基盤として利用することでそのメリットを最大限に享受できます。

なお、Nablarchはオープンソースとして公開しており無償でご利用いただくことが可能です。
以下をご覧ください。

Nablarchのポータルサイト ( https://fintan.jp/blog-category/nablarch/ )

Nablarchの製品構成

Nablarchは、以下を含むアプリケーション開発⁄実行基盤を提供しています。

Nablarchポータルサイトではこれらと組み合わせて活用できるコンテンツも公開しています。
詳しくはNablarchポータルサイトをご参照ください。

特長

Nablarchの特徴的コンセプト

Robustness

Robustness(ロバストネス：堅牢性)とは、環境の変化、外部からの攻撃、内部のエラーといった様々な変動に対し、ダメージや損失を最小限にとどめ、機能を維持し続けることができる能力のことです。Nablarchでは、このロバストネスという言葉に、障害に強いという意味やセキュリティ的に強固であるという意味の他に、長期間使い続けられるという意味も込めています。このロバストネスの特性により、企業情報システムのアプリケーション開発・実行基盤として、長期間安心してご利用いただくことができます。

Testability

基幹システムをはじめとする企業情報システムには高い信頼性が要求され、開発時には様々なテストを実施しなくてはなりません。 Nablarchはテスタビリティ（テスト容易性）を重視して設計しており、各種ドライバ、モック、自動テストの枠組みなど、様々な処理方式、様々な粒度でのテストを可能とする仕組みを提供します。

Ready-to-Use

企業情報システムには多くの機能が必要とされるため、一から開発を行うと多大なコストが必要になり、システム構築にかかる期間も長くなります。しかし、変化の激しいビジネス環境に対応するには、なるべく短期間かつ高品質でシステム構築を行う必要があります。そのためには、実績のある部品を再利用することが重要です。 Nablarchはこうしたニーズに応えるため、フレームワークに加えて、使用頻度の高いミドルウェア (^* 1)に適合させるためのアダプタ、未経験者でもすぐに開発を始められる環境など、再利用可能なコンテンツを「すぐに使える」状態で提供します。

^*1) RedisやWebSphere MQなど

Nablarch Application Framework の全体像

様々な処理方式に対応し、企業情報システム構築に適したフレームワーク

Nablarch Application Frameworkは、実行制御基盤および共通コンポーネントを組み合わせることにより、様々な処理方式に対応できます。また、基幹システムなどでよく使用される画面オンライン(Webシステム)、バッチ、メッセージングなどの代表的な処理方式については、標準の方式設計を用意しています。これらを使用することで、複雑な処理方式も容易に実現できます。
また、システム開発で必要となる堅牢かつ高品質な基盤ライブラリおよび共通コンポーネント群を提供し、すべての機能をオープンソースソフトウェアをはじめとする既存のソフトウェアを使用せずに実装しています。

すべての実行制御基盤で共通のアーキテクチャ

すべての実行制御基盤は共通アーキテクチャを採用しています。共通アーキテクチャは、パイプライン型の処理モデルに従ってすべてのデータ処理を行います。特に複数の処理方式を組み合わせて構築するシステムは、共通アーキテクチャによって大きなメリットを享受できます。

Nablarch Testing Framework の全体像

自動テストフレームワークと静的解析ツールを提供し、工数削減・品質向上を実現

Nablarch Testing Frameworkは、テストを自動実行できる「自動テストフレームワーク」を提供し、テストにかかる工数を大幅に削減します。また、開発者が作成したJava/JSPファイルを静的にチェックできる 「静的解析ツール」 を提供し、成果物の品質向上を実現します。

高いテスタビリティを実現する自動テストフレームワークを提供

自動テストフレームワークは、クラス単位のテストからリクエスト単位のテスト、機能間の結合テストまで広範囲のテストを自動実行する機能を提供しています。従来打鍵テストで実施していた内容を自動化することにより、仕様変更発生時や保守開発時のリグレッションテストの工数を大幅に削減することができます。また、自動テストフレームワークは、テストデータの作成や実行結果の確認をExcelベースで行うための機能を提供しているので、開発者はほとんどテストコードを記述せず容易にテストを作成することができます。

すぐに使えるためのガイドと標準

Nablarchの初期導入コストを最小化するガイドを提供

環境構築ガイドは、環境構築の作業手順について説明したドキュメントです。アーキテクト向けに、GitリポジトリやCI、チャット等、チームで開発を行うための環境をクラウド上に素早く作れるCollaborageというテンプレートと、開発者のローカルPC上で統合開発環境を構築する手順を説明した開発環境構築ガイドを用意しています。
開発ガイドは、開発者が一通りのアプリケーション開発方法を学習するためのドキュメントです。これにより、新規参入した開発者でもすぐに業務アプリケーションの開発に着手することが可能となり、初期導入コストを最小化することができます。

開発成果物の品質向上・均一化を実現するNablarch開発標準を提供

Nablarch開発標準とは、開発者が設計書やプログラムコードを作成する際に従うべきガイドラインです。一部、アーキテクト向けの開発標準ドキュメントも用意されています。
Nablarch開発標準には、各種設計書のフォーマットも含まれます。
Nablarch開発標準を遵守することで、開発者がNablarchに最適化された設計書・プログラムを効率的に作成できるようになります。また、大規模基幹システムで問題になることの多い、開発者ごとの成果物品質のばらつきを抑制できます。

サポートサービス

Nablarchでは、サポートサービスを有償でご契約いただくことができます。
ご契約いただいた全てのお客様に提供する基本サービスと、お客様のご要望により提供する追加のオプショナルサービスを用意しております。

基本サービス

基本サービスでは、以下の２つのサービスを提供いたします。

サービス内容

対象ソフトウェアの更新バージョンの提供

Nablarchに致命的な不具合が発生した際に、不具合修正の方法をご提供いたします。
不具合修正の方法は、Nablarchの修正版モジュールのご提供、または不具合回避方法のご提供いずれかになります。

問題発生時の問い合わせサポート

Nablarchをご利用中に、下記が疑われる問題が発生した際にお問い合わせの対応をいたします。

• Nablarchライブラリの動作不良
• NablarchガイドやNablarch標準などの文書の記載不良

オプショナルサービス

サービス内容

サポートサービスをご契約のお客様については、ご要望により、基本サービスより上位の6つのサポートサービスをご提供します。これらサービスの提供に当たっては、Nablarch開発チームも技術支援を行います。このことにより、Nablarchの持つ様々な特色を、システム開発から本番運用までの各場面で、より効果的に活用できます。
なお価格は、個別にお見積させていただきます。