株式会社エスワイフード

急成長「世界の山ちゃん」を支えるSaaS型人事給与サービス

名古屋生まれの手羽先居酒屋「世界の山ちゃん」を全国へチェーン展開する、株式会社エスワイフード。70店舗以上の大規模チェーンへ成長する過程で、従業員急増による給与・人事セクションのオーバーワークおよび作業効率の低下という問題が持ち上がった。この課題の解決に貢献したのが、TISのSaaS型人事給与サービス「Quefit ZeeM」だ。

社名 株式会社エスワイフード様
創業 1981年6月
事業内容 飲食店経営、フランチャイズ事業、通販事業
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課題

名古屋発「幻の手羽先」を全国へ

 ビールによく合うピリ辛味“幻の手羽先”が評判の居酒屋「世界の山ちゃん」。急成長を続けるこの飲食チェーンを展開するのが、名古屋を地盤とする株式会社エスワイフードだ。「世界の山ちゃん」は、人気の居酒屋チェーンとしてテレビや雑誌で取り上げられる機会も急増し、その知名度は既に全国区レベルとなっている。
 現会長の山本重雄氏が、名古屋市で第1号店を創業したのは1981年のこと。その後は、クチコミで評判が広がり、店舗を2店、3店と拡張し、人気飲食店への階段を上り始めていく。
 あくまで地元名古屋での有名チェーンだった「世界の山ちゃん」が右肩上がりの事業拡大を始めたのは、2000年代に入ってから。企画広報室の山下久美子氏は同社の転機を次のように語る。「2002年から翌年にかけて、16店舗から27店舗へと店舗数は飛躍的に増えました。2003年には、川崎店のオープンで関東進出を果たします。その後、2005年の愛知万博の際に、全国から名古屋を訪れた多くの方にご来店いただいたことで、全国的な知名度が一気に上がった印象があります」。

急成長がもたらした総務への負担

 1990年代には200名程度だったエスワイフードの従業員数は、2006年には1,000名を突破。同社の総務セクションでは、成長企業の宿命ともいえる、増大する従業員の給与管理業務に忙殺されていた。
 当時を振り返って、総合管理部の加藤孝一部長はこう語る。「事業拡大のスピードが早すぎて、規模に合わせて社内の体制を整える余裕さえありませんでした。従業員が1,000名を超えるまでになると、さすがに、市販パソコンソフトを利用した給与管理の作業では追い付かなくなっていました」。
 特に課題となっていたのが、従業員への給与振込業務だ。給与明細のプリント・封入、銀行振込の依頼まで、すべてが社内作業。多大な作業時間がかかるうえ、振込金額の入力ミスや、別の社員への振込みミスも発生していた。

給与振込の付随業務をアウトソーシング

 2006年、エスワイフードでは、給与管理業務の負担を軽減すべく、業務フローの見直しに着手。その際、取引銀行から“金融系に強い”システム開発会社として紹介を受けたのが、TIS(当時は合併前のユーフィット)であった。
 エスワイフードから依頼を受けたTISは、給与計算サービス「Quefit(キューフィット)」を提案。これは、TISのホストにダイアルアップ接続し、給与情報を入力して自動計算を行うサービスで、導入実績は全国で450社にのぼる。給与計算だけでなく、法令改正の対応はもちろん、給与明細の出力・封入、銀行振込などの付随業務をTISへアウトソーシングできる特長を持つ。
 エスワイフードでは本サービスの検討を行い、特にアウトソーシングサービスが決め手となり導入を決断。こうして、給与振込に付随する業務の社外委託を実現したことで、給料日ごとに総務セクションを悩ませていた作業は大幅に軽減された。
 ところが、その後も「世界の山ちゃん」は首都圏を中心に店舗開設が相次ぎ、従業員数はさらに増加。この、社内予測を上回るほどの成長スピードが、今度は人事管理業務にまで影響を及ぼすことになった。

検討

Excelによる人事管理はもはや限界に

 ここで新たに浮上した、人事管理業務の課題とは何だったのか。総務 一木三千代氏は当時を次のように振り返る。「飲食業界は、ただでさえ従業員の入れ替わりのペースが早いという特徴があります。当社の場合、これに急激な店舗増・従業員増という要因が拍車をかけ、労務管理や人事管理などの作業が追い付かなくなってきました」。
 当時、人事台帳や組織図の情報については、複数の社員がパソコン上でExcelを利用して管理を行っていた。各自が必要なファイルを個別に作成し保管していたため、誰がどんな情報を保有しているかさえ把握しにくい状況だった。
 また、導入済みの給与計算サービス「Quefit」と人事管理の情報は連動してないため、二重三重の入力の手間も負担となっていた。「たとえば、ある従業員が昇格した場合、パソコン上で人事情報を入力し、さらに同じ情報を給与システムに入力する必要がありました。将来の事業展開を考えると、人事業務のシステム化はもちろん、人事・給与システムの統合に踏み切るタイミングだと考えました」(加藤部長)。

人事と給与のシステム統合は必須

 そこで、2010年秋、エスワイフードが出会ったのが、TISが前年に開始したばかりの、人事・給与を統合した情報プラットフォームであるSaaS型人事給与サービス「QuefitZeeM(キューフィットジーム)」であった。
これは、ちょうどその前年にTISが提供を開始したばかりの新サービスであった。
 本サービスはSaaS型のシステムであり、パソコンからインターネットを通じてTISデータセンターの給与・人事システムへ接続を行い、入力および閲覧を行う仕組みとなっている。アプリケーションが稼働するサーバの運営から、業務データの保管まですべてデータセンター側で行うため、エスワイフードは新たな設備投資は不要。TISデータセンターの建物自体が耐震性・耐障害性に優れており、地震など大規模災害が発生に備えたBCP(事業継続計画)対策としても有効だ。
 なお、一般的に給与・人事統合型システムをうたう製品には、それぞれのデータベースを見かけ上ひとつにしているものもある。これに対して本サービスは、給与・人事のデータベースが完全に1本化され、シームレスなデータ連動、クロス集計が可能な点が大きな特長となっている。
 加えて「Quefit ZeeM」は、エスワイフードが既に導入済みだった給与計算サービス「Quefit」と同様に、明細出力や銀行振込などのアウトソーシングサービスにも対応している。こうした点を総合的に判断して、TISではアップグレードに最適なサービスであるとの結論に至った。

導入

BCP対策としてもSaaS型サービスを高評価

 エスワイフードとしては初のSaaS型サービスの利用となることから、社内では導入について慎重に検討が行われた。総務の一木氏はこう語る。「インターネットを通じてサーバに接続する仕組みと聞き、まず安全性が気になりました。しかし、TISのデータセンターにはファイアウォールや侵入検知システムによって多重の安全対策が施されていること。また、TISは当社の取引銀行であるメガバンクのオンラインシステムを手がけるほど、金融システムに精通している実績を評価し、安全面に不安はないと判断しました」。
 さらに、サーバもデータも自社内に所有しないSaaS型サービスならではの、BCP(事業継続計画)対策としての有効性にも注目。「給与・人事は中断することが許されない基幹業務です。万が一、エスワイフードの本社や事業所が地震などで被害を被っても、業務を滞りなく継続できる安心感も、評価の対象となりました」(一木氏)。
 ちょうどその折、TIS担当者から、東京で開催中のイベントで「Quefit ZeeM」のデモを行っているとの情報が伝えられた。総務の一木氏は、入力・閲覧操作を担当する同部署の関陽子氏とともに東京へ向かう。デモを体験した関氏は、次のように語る。「実際に操作してみて、必要な情報がすぐに閲覧できる点が便利だな、と感じました。最終的に導入を決めるうえで、このデモ機を操作できたことが大きな後押しとなりました」。

現場の声に応えて機能をカスタマイズ

 こうして、エスワイフードでは2010年11月に「Quefit ZeeM」の導入を決定。翌年の春の稼働を目標に移行プロジェクトがスタートした。  「Quefit ZeeM」の特長のひとつが、会社の業務に合わせた使い方ができる柔軟な操作性だ。本製品ではデータベースの構造が公開されており、任意検索を行うための機能や、操作メニューなどのインタフェースを自由に設計できる。
 TISは、エスワイフードがよく利用する定型業務をヒアリングし、移行プロジェクトと並行して任意検索の設定作業を実施。「当社では、従業員の勤続年数を一覧できるExcelファイルをよく業務に利用します。TISが行った設定により、ボタンをクリックするだけで入社年度から勤続年数を計算、それをExcel用のCSV形式ファイルに自動書き出しする独自機能が加えられました。これなら、操作に不慣れな新しい担当者でも、ボタンを押すだけで複雑な作業が行えます」(関氏)。
 こうして、新システムの設計・データ移行は着々と進行。2011年4月、人事・給与が統合されたSaaS型システムへの切り替えが行われた。

効果

システム統合で、二重入力のムダが解消

 人事・給与のシステムが統合された効果について、総務の一木氏は次のように語る。「たとえば、人事管理の画面で、ある社員の情報を変更すれば、即座に給与システムに反映されます。これまでのように、同じ情報を何度も入力する手間が解消されたのは大きな成果です。加えて、今回のSaaS型サービスを利用したシステム統合によって、長年の懸案事項となっていたBCP(事業継続計画)対策を実現。リスクマネジメントの強化につながりました」。
 また、「Quefit ZeeM」で提供される給与システムのアウトソーシングサービスは、それまでエスワイフードが利用していた「Quefit」よりも使い勝手が向上しているという。
 「いままでは退職する社員から源泉徴収票を求められても、出力作業はすべて社外頼みのため、発行が翌月にずれ込んでいました。しかし、今回のシステムでは、社内のプリンタを利用して、いつでも源泉徴収票などを出力できるので、タイムラグがなくなりました」(一木氏)。

複数パソコン、複数拠点での作業分担が実現

 「Quefit ZeeM」は、インターネットを経由してデータセンター内のサーバへ接続するSaaS型システムであり、複数台のパソコンでの作業も可能だ。従来システムとの違いについて、一木氏は次のように語る。「これまでの給与計算サービスでは、繁忙期でもモデムをつないだ1台のパソコンでしか作業できせんでした。それに対して新システムでは、登録した5台のパソコンのどれを使用しても作業でき、効率は大幅にアップしました」。
 さらに、遠方の複数拠点で作業が行えるのもSaaS型ならではのメリットだ。「ここ数年は、首都圏への出店が多く、現地の店舗が直接従業員を採用するケースが増えています。これまでは、首都圏で従業員を採用した際、個人情報はファックスで名古屋本社へ送信し、すべて本社で入力を行っていました。これが、今度のSaaS型システムを導入することで、東京事業所でも入力作業が可能になり、名古屋本社の負担が軽減されました」(加藤部長)。
 成長企業の人事・給与業務に要求される条件は、何よりも柔軟性と拡張性。分散作業に対応し、スケーラビリティにも優れたSaaS型人事給与サービスは、そのひとつの解答といえるだろう。

お客さまの声

左から
株式会社エスワイフード
本社総合管理部 部長 加藤孝一 氏
総務 一木三千代 氏
総務 関陽子 氏
社長室 企画広報室 山下久美子 氏

導入後も、システムの使い方の疑問を問い合わせるたび、何度もTISのSE・営業担当者に当社へ駆けつけていただき、そのフットワークの良さには感謝しています。
エスワイフードは社内にシステム部門を持ちませんが、TISの協力のもと、事業規模に応じたシステムへステップアップできたことに満足しています。

TIS担当者から

TIS株式会社
名古屋本社
ITソリューションサービス事業部
ITソリューションサービス第6部
加藤 茜

エスワイフード様が課題とされていた、人事・給与のシステム統合プロジェクトに関われたこと、スケジュールどおりに無事納品できたことに、担当として満足感を感じています。エスワイフード様からは、以前より作業効率が上がったと、感謝の言葉をいただくことができました。
今回、エスワイフード様に導入いただいた「Quefit ZeeM」は、人事給与の統合システムをSaaSで実現するソリューションです。サーバ、データともに対災害性にも優れたTISデータセンターで運営・管理を行いますので、BCP対策をお考えの企業へも自信を持っておすすめいたします。

  • TIS、TISロゴはTIS株式会社の商標または登録商標です。
  • その他の会社名、商品名、サービス名は各社の商標またはサービスマークです。

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更新日時:2017年7月19日 11時29分

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