株式会社どん様

外食チェーンのナレッジ共有で接客の“現場力”を活性化

「ステーキのどん」「フォルクス」など、ステーキレストランの国内最大手として知られる株式会社どん。従来、社内サーバで運用していたグループウェアのさらなる安定化とコスト削減のために、クラウドへの移行を決断した。チェーン店舗のナレッジ共有の強化を目指す同社が選択したのが、TISのコミュニケーション・プラットフォーム「ナレジオン」であった。

社名 株式会社どん
創立 1970年
事業内容 ステーキを中心とする外食サービス
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課題

グループウェアによる全国約170店舗の情報共有

ファミリーレストランやファストフードなど、国内の外食チェーンの競争は年々激しさを増している。そんな中、株式会社どんは「ステーキのどん」「フォルクス」など4つのブランドを武器に、日本最大手のステーキレストランという独自の地位を確立。その店舗数は、関東・近畿エリアを中心に、全国171店(2012年1月現在)に及ぶ。
多店舗を擁する外食事業者にとっての共通課題は、現場と本部間のスピーディーな情報共有だ。株式会社どんでは、2000年代初頭に、電話・ファクスによる情報伝達から、パソコンとグループウェアを利用する仕組みへと移行。管理本部経営戦略室の矢野一美氏は次のように語る。「グループウェアを利用しているのは、各店舗の店長やマネジメント業務を受け持つスタッフ、さらに本社社員の合計約800名です。店舗では、出勤時・昼・夜といった定時に、各自に配備されたパソコンでグループウェアをチェック。新メニューの情報など本部からの連絡事項を確認したり、本部へ報告書を提出するといった用途に使われています」。

より上質なサポートを求め、乗り換えを検討

2004年には、新規店舗拡大に伴うデータ量増加に対応するため、当初のASP版グループウェアから、自社サーバで運用を行うグループウェアへとシステム基盤を移行。以来、同パッケージ製品の利用を続けてきた。
「同製品は、2009年に新バージョンがリリースされたのですが、アップグレードを行わないとスケジュール情報が表示されなくなることが分かりました。実は、過去のアップグレードの際に一度、データが消失するトラブルを経験しています。そのため、不安が残るアップグレードは見送り、他のグループウェア製品への移行を検討し始めました」(矢野氏)。
また、株式会社どんでは、経営戦略部の社員が情報システム担当を兼任しており、社内サーバのメンテナンス作業が日常業務の負担になっていたという。「報告書や掲示板など、年間数万件の情報、ファイルが蓄積されるため、不要なデータを随時サーバから削除しないと、レスポンスが低下してしまいます。当時の製品のベンダーは、オンサイトの出張サポートに限界があり、社内の負担を減らすためにも新たなグループウェアに切り替えるタイミングと判断しました」(矢野氏)。

選択

SaaS型グループウェアを比較検討

株式会社どんが、新たなグループウェアの検討を始めた2009年当時、国内のグループウェアベンダーは続々とSaaS型サービスを発表。企業のシステム担当者の注目は、クラウドへと集まっていた。矢野氏も、運用の負担軽減とコストメリットを勘案し、クラウドで提供されるSaaS型サービスを優先候補として検討を開始した。
「SaaS型グループウェアとして、定番の国内製品だけでなく、Google Appsやオープンソースの無料グループウェアサービスなど、あらゆる選択肢を検討しました。当社では、グループウェアをナレッジ共有のためのツールとして位置付け、経営戦略上も重要視しています。そのため、製品を比較する際は、双方向のコミュニケーション機能を特に重視しました」(矢野氏)。
しかし、機能面およびコスト面で条件にかなっていても、導入後のサポート費用を見積もると予想以上に高額になるサービスがほとんどであり、乗り換えを決めるまでの有力候補に出会うことはできなかった。そして2009年秋、情報収集のため東京ビッグサイトのIT関連の展示会に足を運んだ矢野氏の目にとまったのが、TISの「ナレジオン」であった。

柔軟な情報共有とコストパフォーマンスを両立

矢野氏は「ナレジオン」の第一印象を次のように語る。「国内でよく使われているグループウェア製品は、どれも十分すぎるほどの機能を備えています。その中で『ナレジオン』は、多機能でありつつも、必要な機能だけを選択してポータル画面に配置できる点が印象的でした。これなら、ユーザインタフェースを従来のグループウェアに合わせることで、移行のハードルを下げられる、と感じました」。
「ナレジオン」に興味を持った矢野氏は、2010年6月にインターネット経由で資料請求を行い、それがきっかけでTISの提案を受ける運びとなった。
「TISの営業担当者には、まず当社が従来のグループウェアで利用していた機能が、『ナレジオン』でも使えるかどうかを確認しました。さらにサポート面についても柔軟に対応いただき、その担当者の熱意に動かされて導入の気持ちが固まりました」(矢野氏)。
なお、「ナレジオン」のSaaS版は、スタンダード・エディションとエントリー・エディションの2種類があり、株式会社どんは、エントリー・エディションを選択。これは、ワークフロー管理やRSSによる外部情報の収集機能などが省かれているものの、基本機能は上位メニューと同等で、1IDあたり月額300円という低料金で利用可能。株式会社どんが求める、情報共有プラットフォームとしての用途には必要十分な機能を備えていた。

導入

ポータル画面を自社仕様にカスタマイズ

こうして株式会社どんは、2010年10月に「ナレジオン」への移行作業に着手。その導入プロセスを矢野氏はこう振り返る。「メンバー登録については、従来のグループウェアからCSV形式で書き出すことで、『ナレジオン』へ移行が可能でした。また、引き続き公開する資料や報告書ひな形などのファイルは、各部門に精査および再アップロードを依頼し、作業の効率化を図りました」。
さらに、ユーザインタフェースの変更で現場への混乱を招かないよう、各自のパソコンで表示されるポータル画面のレイアウトを統一するよう、全社員へ通達。「『ナレジオン』を起動すると、最初に『マイ・ポータル』と呼ばれるホーム画面が表示されます。ここには、『レポート』『掲示板』など当社が利用する必要最小限の情報を配置するよう指示を行いました」。
「ナレジオン」では、各種情報はガジェット(目的別の情報ウィンドウ)として提供される。ポータル画面に表示させるガジェットを選び、あとはドラッグ操作で位置や大きさを変更できる。多くのグループウェアでは、情報が表示される位置やスペースは固定されているのに比べ、レイアウトの自由度は非常に高い。パソコンに詳しくない店舗のスタッフでも、すぐに使える直感的な操作性は、「ナレジオン」の大きな特長の1つだ。「大人数のシステム部門を持たない当社の場合、現場へ出向いて初期設定やレクチャーを行うことは不可能です。『ナレジオン』導入にあたり、電話・メールのサポートだけで、各パソコンでの移行準備が完了しました」(矢野氏)。

新たに統一された、情報の仕分けルール

「ナレジオン」への移行にあたり、閲覧した情報をより効率的に整理できるよう設けられたルールが、“キーワード(タグ)”の活用。これは、閲覧が終わった情報にキーワードを付与してカテゴリを分類できる、「ナレジオン」の独自機能だ。
「グループウェアでやり取りする情報は、年間約7万件にも及びます。情報を閲覧する都度、『重要』『保留』『確認』といったキーワード(タグ)を付け分類するルールを徹底しました。これにより、ポータル画面から表示を消した閲覧済み情報でも、もう一度見たいと思ったときに特定の単語をキーワードとするだけで、容易に検索できます」(矢野氏)。
また、本部および各店舗が情報を開示する際にもキーワード(タグ)付けが行われるため、閲覧側は特定のキーワード(タグ)の付いた情報だけをマイ・ポータルに自動表示させることも可能となっている。こうして、操作時の新たなルールが周知され、「ナレジオン」による情報共有が本格稼働を開始した。

効果

いいことも悪いことも「ナレジオン」で報告

「ナレジオン」導入から約1年が経過し、情報共有のために最も利用している機能は「レポート」だという。これは、開示した報告書に対し、他のメンバーがコメントを付け加え、チャットのように意見交換ができる機能だ。レポートは、テキストだけでなく写真やPDFファイルなども添付できる。同社では、一斉周知の連絡事項は掲示板機能を利用し、双方向コミュニケーション目的の情報には、このレポート機能を活用している。
「たとえば、ある店長が“新人教育に、こんな方法が効果があった”とレポートを開示すると、全社でその情報を閲覧するとともに、コメントを加えることができます。その際、“自分の店舗では、こんな方法で教育している”といったコメントを交わし合うなど、店舗の壁を超えた意見のキャッチボールが可能になりました。」(矢野氏)。
株式会社どんでは、 “いいことも悪いことも”あらゆる情報を「ナレジオン」で報告するよう指導が行われているという。
「お客様からのクレームについても、店舗の対応にとどめることなく、レポートで報告するよう習慣付けています。現場から上がった、あらゆる情報を共有することでサービス向上はもとより、コンプライアンス意識を高めるためにも効果的だと実感しています」。
さらに、店長から体調不良のレポートが上がった際に本部側からケアを行ったり、店舗合同で開催する交流会の日程調整など、レポート機能は福利厚生目的にも利用されている。

BCP対策としても「ナレジオン」が効果を発揮

より高度なナレッジ共有、そしてコスト削減効果に加え、矢野氏が強く実感したのが、SaaS型ならではのBCP対策としての効果だという。
「昨年(2011年)3月11日の東日本大震災直後は、携帯電話も固定電話もしばらく通じない状況でしたが、『ナレジオン』は問題なく使用できたため大変助かりました。すぐに関東圏の全店舗に連絡をとり、被災したアルバイト社員はいないか、営業が可能かどうかといった状況を確認することができました」。
なお、「ナレジオン」のSaaS型サービスは、TISの自社データセンターで運用が行われており、耐震設計、24時間365日の運用体制など万一の備えも万全(計画停止あり)。またセキュリティ面でも、顧客企業専用の仮想サーバによる運用、入退室管理の強化などが施されている。
最後に矢野氏は「ナレジオン」の存在意義を次のように締めくくる。「もはや、事業を行う上で、情報共有プラットフォームは必要不可欠な存在です。本部からの指示を現場へ素早く・正確に伝えるだけでなく、現場のナレッジを全店舗で共有することで、接客サービスの向上にも確実に貢献しています」。
業務効率化のツールから、ナレッジ共有のためのツールへ。企業におけるグループウェアの役割が変化するなか、「ナレジオン」はまさにその時流を先取りした、コミュニケーション・プラットフォームの注目株と言えるだろう。

お客さまの声

株式会社どん
管理本部
経営戦略室 経営企画 矢野 一美氏

SaaS型の「ナレジオン」移行で、これまでのオンプレミス型グループウェアで負担となっていた、自社サーバメンテナンス作業から解放されました。TIS担当者には、導入検討段階はもとより、運用開始後も何度も足を運んでいただき感謝しています。従来製品のベンダーにはなかった、きめ細かな運用サポートで、これまで社員にかかっていた作業負荷を軽減できたことに満足しています。

TIS担当者から

TIS株式会社
アドバンストソリューション事業部
アドバンストソリューション事業統括部
矢神 涼

「ナレジオン」は、ユーザー企業様の声を反映し、より使いやすいナレッジ共通ツールとして進化を続けています。株式会社どん様からも幾つかご要望をいただき、既に標準機能として実装されたものもあります。今後も、貴重なご意見をいただければ幸いです。
なお「ナレジオン」はiPadでほとんどのメニューを利用できるほか、3G携帯電話/スマートフォンからはスケジュールを中心とした機能を利用することも可能です。
多店舗展開している企業様、本支店間でのやり取りが多い企業様における情報共有のツールとして、「ナレジオン」はお勧めです。

  • ※TIS、TISロゴはTIS株式会社の商標または登録商標です。
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更新日時:2016年10月6日 16時32分

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