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マイグレーションとコンバート(コンバージョン)の違いとは?

2022/06/24

システム移行に関する言葉には似たようなものが数多くあり、どのような違いがあるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、システムの延命措置として選択されることが増えてきた「マイグレーション」と「コンバート(コンバージョン)」の違いについて解説しています。
また、その他にもリライトやリプレイス、スクラッチ開発など感覚的には同じような意味に思える言葉も多いため、各言葉の定義を整理してみました。
こうした言葉を正しく理解することで、システム移行に関して正しくコミュニケーションが図れるようになります。

各言葉の定義、それぞれの使いどころを整理したい方はぜひご覧ください。

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1.マイグレーションとコンバートの意味

システム移行に関する言葉にマイグレーションとコンバートがあります。
それぞれ、システム移行という目的は同じものの、手法や言葉を用いるシーンが異なります。まずはマイグレーションとコンバートの違いを図にしてまとめました。

【マイグレーション】

「移行」や「移転」を意味する言葉で、システムを別の環境に移す際に利用されます。
基本的には現状の設計からコードまで変えずに新しい環境に載せ変えて適合させていく手法のことを指します。

【コンバート(コンバージョン)】

「転換」を意味する言葉であり、ソース、データやファイルを別の形式に転換する場合に利用します。移行対象などによって「ストレートコンバート(ストレートコンバージョン)」とも表現します。
コンバータと呼ばれるツールを用いて転換した上で、新環境に適合させていく場合などに用いられる言葉です。

マイグレーションは基本的にシステムの中身を変えずに移し替えていくのに対して、コンバージョンは、マイグレーションの中でも、全く違う仕様のものに転換するという点で異なります。

また、マイグレーションの方が幅広い意味合いを指すため、利用シーンによって様々な呼び方があることも抑えておきましょう。
例えば、システム移行においてリライトという言葉も出てきますが、これもマイグレーションの一種です。
説明の中で新しく登場したストレートコンバートやリライトについても次に補足していきます。

【ストレートコンバート(ストレートコンバージョン)】

ストレートコンバート(ストレートコンバージョン)は、主にレガシーマイグレーションの実現方法であり、プログラムに原則手を加えずに、新しい環境でコンパイルし直すことで、現行資産を継続して利用します。コンバートとほぼ同義として扱われます。
レガシーシステムからオープンシステムに移行する時に用いられることの多い言葉で、OS等の稼働環境も大きく変わります。

【リライト】

プログラムを新しい環境に適した形に書き換えて移行(マイグレーション)することです。
新システムの上で、設計思想を変えずにプログラムを書き直していくケースを指します。
マイグレーションはレガシーな基幹システムを移行させる手段として注目されています。一から開発し、刷新をする場合に比べて工程が少なくなるため、不具合やコスト面で優れています。

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2.マイグレーション以外の移行に関する言葉

マイグレーションとコンバージョンに関するキーワードはわかったものの、システム移行を示す言葉はまだまだあり、幅広く抑えていかないと正しいコミュニケーションがしにくいことがあります。

本章では以下の用語を整理します。
●リビルド
●リプレイス
●スクラッチ開発
●パッケージ開発

特にリビルドやリプレイスなどは混合されることもあるため、システム移行方法として抑えておきましょう。

【リビルド(再構築)】

リビルドとは、システム移行をする際に、既存のシステムを流用せずに一から作り直す手法です。
主に、既存資産では実現しにくい新機能の追加や、グローバル化対応などの既存資産では実現不可能なスケーラビリティある設計に置き換える場合に用いられます。
スクラッチ開発とパッケージ開発はリビルドの手段を指します。


マイグレーション リビルド リプレイス
定義 システムを別の環境へ移す 新システムとして一から作り直す
方法1:スクラッチ開発
方法2:パッケージ開発
ハードウェアやソフトウェアを入れ替える

「スクラッチ開発」と「パッケージ開発」というリビルドの手法の違いを整理します。

【スクラッチ開発】

新しいシステム環境に対して、一から開発し直すことです。
設計も含めてやり直しになるため、期間やコストは大きくなるケースが多いものの、新規に盛り込みたい機能なども柔軟に追加できる点がメリットといえます。

【パッケージ開発】

既に存在しているシステムの雛型(パッケージ)を利用・カスタマイズする手法です。
活用できるパッケージがある場合には、スクラッチ開発よりもコスト・期間を圧縮することが可能です。

【リプレイス】

機器の単純なスペック不足や破損などで、ハードウェアやソフトウェアを新たに入れ替えることです。
機能は既存のものと同等であって、OSやプラットフォームなどの基盤となる部分は変更しません。

ここまででマイグレーションやコンバージョンだけでなく、実際にはシステム移行に関連する言葉は多く存在することがわかりました。一方で、それぞれの言葉はとても意味合いが近く、使い分けが難しいと感じる方も多いかもしれません。
そこで、次の章ではそれぞれの言葉の使い分けについて解説していきます。

3.それぞれの違いと使い分け

それでは、それぞれの言葉に対して、更に理解が深まるように例示をしていきましょう。
システムの移行は、昔からよく引越しや家を立てることに例えられるものです。

例えば、ユーザ(住居者)は、システム(家)の要望を開発者(建築家)に伝えて開発(建築)してもらう、というように置き換えられます。
そこで、今回は以下の前提をおき例を示していきます。

今回の例示における前提:

  • ユーザ→住居者
  • システム→家
  • 開発者→建築家
  • 開発→建築
  • 設計図→システム設計
  • 家具→ソース

以上の前提をおいた上で、それぞれの言葉に対しての例を確認してみましょう。以下の順で説明していきます。

●マイグレーション:[ストレートコンバージョン][リライト]
●リビルド(再構築):[スクラッチ開発][パッケージ開発]
●リプレイス

【ストレートコンバージョン(コンバージョン)】

家に置き換え:
新しい土地に、新しい家を建築します。家具は前の家からそのまま持ってきます。使い勝手が変わらずに移転後にスムーズに生活を始められます。
コンバージョンもこの例えと同様です。

システムにおける採用例:
COBOLからOpenCOBOLへの移行など、主にレガシーなシステムを互換性の高いものに移行する場合に採用します。

【リライト】

家に置き換え:
新しい土地に、新しい家を建築します。家具は前の家から持ってきますが、新しい家に合わせて加工して利用します。使い慣れた家具が新しい家に適した状態となり引き続き利用できます。

システムにおける採用例:
VBからVB.NETへの移行など、そのままソースを利用できないケースで採用します。

【スクラッチ開発】

家に置き換え:
新しい土地(ハードウェアなどの環境)に自由に設計して新築します。家具(ソース)も一から新調します。こだわりの家(システム)を建てられますが費用がかかります。新しい家に慣れるのには少し時間がかかるかも知れません。

システムにおける採用例:
他社とは差別化を図りたい、経営資源を集中する業務・機能で採用します。

【パッケージ開発】

家に置き換え:
新しい土地での建売住宅(カスタマイズ可)です。家具はある程度備え付けがあります。足りない家具を必要に応じて追加します。

システムにおける採用例:
定型的な業務(経理や勤怠管理など)で採用します。

【リプレイス】

家に置き換え:
今の家に住んだままリフォームします。家の作りは大きく変わりませんが、設備を新しいものに置き換えることで、より快適に暮らしやすくなります。

システムにおける採用例:
機器のスペック不足や破損が生じた場合など、ハードウェアやソフトウェアの置き換えが必要な場合に採用します。

以上のように、それぞれの用語には特徴があり、シーンによって使い分けていくことでスムーズなコミュニケーションができます。

スクラッチ開発やパッケージ開発は、リビルド(再構築)の関連語に位置しており、自社の必要とする機能を新しく付加しやすい一方で期限やコストが膨らむ可能性があります。
また、リプレイスはあくまでハードウェアや一部のソフトウェアを移行する場合に使われるため範囲は狭いものとなります。

一方でマイグレーションは、レガシーマイグレーションなど大規模なシステム移行に対して、確立された手法によって最小コストで最短でのシステム移行を実現します。
コンバート(ストレートコンバート)も、マイグレーションの中の一手法として、移行要件に応じて採用されることになります。マイグレーションは、基幹システムなどの重要度の高いシステムで、かつ機能面での改修をそこまで予定していない企業においては特に最適な手法といえるでしょう。

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4.マイグレーション?コンバート?システム開発手法の選び方

ここまで、マイグレーションやコンバートをはじめとしたシステム移行に関連する専門用語について解説しましたが、実際には「ストレートコンバージョンで移行しつつ、一部の機能をスクラッチ開発する」など組み合わせてシステム移行プロジェクトに取り組むケースもあります。

本章ではシステム移行の手段を選ぶために認識しておきたい以下の点を解説します。
●システム開発手法は組み合せて行うケースも多い
●現行資産を分析した上で各箇所の移行方法を決めていく
●品質担保の観点を持つ

システム開発手法は組み合わせて行うケースも多い

移行対象のシステムによっては、マイグレーションとスクラッチ開発、マイグレーションとリライトなど複数の手法を組み合わせることも有効です。なぜなら、大規模なシステムほどソースの癖などでマイグレーションツールだけではうまく動かないことがある一方、一部の修正のために全てスクラッチで作り直すのは非効率だからです。

例えば、既存システムがシンプルで、簡単に移行できる場合はマイグレーションのみで問題ありません。しかし、実際には機能を何度も後付けするなどしてスパゲッティ状のシステムになっていたり、特殊なシステム構成をしていたり、ソースの癖が目立つなどで単純にツールで移行できないことは多いものです。

また「簡易的なチャット機能を付けたい」「ビジュアルで可視化する機能を付けたい」など、今の時代に合わせた機能追加の要件が挙がってくるかもしれません。
その場合は、全体はマイグレーションでそのまま移行し、該当する部分にスクラッチ開発を付け加えて必要な機能を追加していく必要があるでしょう。

現行資産の分析をした上で各箇所の移行方法を決めていく

こうしたシステム開発の手法を検討する際には、まずは既存システムの棚卸しを行うことが重要です。なぜなら、適切に既存環境を把握しないと、場当たり的なプロジェクトになり、トラブルの増大やコスト高になりやすいからです。

既存システムを把握することで、どこまでマイグレーションで移行することができて、スクラッチ開発で手を加える必要性がある部分はどこなのかを整理できます。既存システムを整理することができれば、マイグレーションで移行できる範囲、スクラッチが必要な領域と、それぞれのリスクから開発期間を正確に把握し安全な移行ができます。

とはいえ、既存システムの棚卸しはハードルが高いという企業も多いでしょう。当時の開発者がいなくなっていたり、設計書が最新になっていなかったりといったケースは珍しくありません。TISでは既存資産の棚卸しサービスを提供しております。ご要望があれば、お気軽にご相談くださいませ。

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品質担保の観点を持つ

マイグレーションを前提にシステム移行を考える際に、注意すべきなのが品質の担保です。繰り返しになりますが、マイグレーションツールも完全ではないため、うまく変換し切れない部分が発生するケースもあります。

対象システムのソースが癖のある作りになっていれば、文法的に正しく移行しても現行と同じようなビジュアルや動作にならないこともあります。具体的には、VB6.0→VB.NETに変換した場合、現行のプロパティ設定が間違っていてもうまく動いている、ということがたまにあります。こういったシステムをツールで移行した場合、新言語ではその誤りが影響し、現行と同様の動きをしないこともあるでしょう。こうした品質の担保には品質目標や品質計画を明確にしたプロジェクト運営が必要になってきます。
現在マイグレーションを検討しているものの、品質担保で不安を感じている方は「変換率と品質の向上を実現したTISのオープンマイグレーション」のガイドブックをぜひご参考にしてみてください。

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5.マイグレーションとコンバートの違いまとめ

今回、マイグレーションなど移行に関連する言葉について解説しました。
実際には、ストレートコンバージョンで移行しつつ、一部の機能をスクラッチ開発するなど組み合わせてシステム移行プロジェクトに取り組むケースもあります。

また、こうした移行方法の選択には、企業の経営方針・現在のシステムの状況・移行先の環境を理解して使い分ける必要があります。一方で、企業のIT環境は複雑化しており、現状の棚卸しが特に難しいというケースは多く見受けられます。
そこで、弊社では移行方針を考えるに有効な現行資産の分析サービスも提供しております。
システム移行をお考えの際は、ぜひご相談ください。

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更に、当サイトでは、システム移行について迷われている企業様向けに、マイグレーションをわかりやすく説明している資料をご用意しております。

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更新日時:2023年1月6日 13時40分