
XR(AR/VR/MR)技術によって高度にデジタル化された「XR社会」において想定される社会変化と、我々の消費行動にもたらす変革について指針をお伝えします。
TISは決済・Fintech領域におけるリーディングカンパニーとして、ホワイトペーパー「XR時代における新しいペイメント体験の提言」を公開します。
XR技術による新たなビジネスの可能性
VUCA注1と呼ばれる激動の時代、取り巻く社会環境がより複雑性を増し、次々と目まぐるしい変化が起こり、将来の予測が困難となる中で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の重要性がますます高まっています。
XR市場の規模予測と消費者行動の変化
なかでもXR技術注2は、2016年の「VR元年」を契機に、デジタル社会においてあらゆるユーザー、企業組織、既存ITに新しいエクスペリエンスや破壊的イノベーションをもたらしうるとして注目を集め、その市場規模は、2019年時点で105億米ドル、2023年までの年間平均成長率は77%にも上ると予測されています。
インターネットやスマートフォンの普及と共にデジタル中心に移り変わりゆく中で物理空間の制約を乗り越えられるXR技術が、デジタル世界と物理世界とを繋ぐ架け橋となり購買行動のカスターマージャーニーを大きく転換させることでしょう。
XR技術によって高度にデジタル化された社会、すなわち「XR社会」で想定される社会変化を捉え、「XR社会におけるペイメント体験のあり方」を理解し、取り組むことが、新たなペイメントビジネスへの一歩となると想定されます。
TISのXR技術とペイメントシステムの取り組み
TISは、40年にも渡り激動の決済業界を牽引してきた知見と、最新の市場動向への洞察に基づき、来たるXR時代におけるペイメントシステムの研究開発に取り組んでいます。
Afterコロナで更に加速するであろうデジタルシフトの中にあって、XR技術によって情緒的価値が高められたユーザー・エクスペリエンスと、安心安全を支えるセキュリティに着目し、XR社会で実現すべきペイメント体験のあり方を提言しています。
注
1)「VUCA」とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べた、現代の経営環境を取り巻く予測不可能な状況を表現する単語です。
2)「XR」とは、VR(Virtual Reality: 仮想現実)や、その派生であるAR(Augmented Reality: 拡張現実)、MR(Mixed Reality: 複合現実)といった概念の総称です。
参考文献
IDC."Worldwide Spending on Augmented and Virtual Reality Expected to Reach $18.8Billion in 2020, According to IDC”.International Data Corporation (IDC). 2019-11-27.
https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS45679219,(閲覧日: 2020-07-31)

目次

はじめに
XRを取り巻く環境の変化
1.XR技術の概観
2.XR市場の動向
3.DXにおけるXR技術の位置づけ
4.起こりつつある消費者の行動や意識の変化
(1)Withコロナの世界で見えてきたこと
(2)デジタルがより強調されるVRコミュニケーションの世界
(3)Afterコロナの世界で求められる行動様式とXRの展望
ペイメントシステムのUI/UXデザイン
1.購買体験のフェーズ
2.UXデザイン
(1)認知・検討
(2)チェックアウト
(3)使用・評価
(4)共有
3.UIデザイン
ペイメントシステムの具体像
1.Marketplace:小売店向け機能群
(1)基本的なEC機能
(2)店舗・顧客向け体験の構築機能
(3)3Dコンテンツ管理機能
2.Wallet:消費者向け機能群
(1)安全・安心の決済機能
(2)デジタル資産管理機能
3.SDK(Software Development Kit):XRプラットフォーム向け機能群
今後の展望
参考文献
本書サンプル


TISでは、XR技術を活用したペイメント体験の研究開発において、実証実験にご参画頂ける事業会社様、パートナー様を募集しております。
ご興味がございましたら以下お問い合わせフォームよりご連絡ください。