住友化学株式会社様

コンサルティングからトレーニングまで
SCM改革プロジェクト成功の鍵はきめ細かな分析と提案

日本を代表する総合化学メーカーとして、世界中に事業を展開する住友化学様。無機工業薬品や合成繊維原料等を製造する基礎化学部門の中で、スパークプラグや人工大理石等に使用されるアルミナ製品を中心とした製造・販売を行っているのが無機材料事業部です。
TISは無機材料事業部における「業務の高付加価値化」、「在庫の最適化」を目的としたSCM改革プロジェクトに企画当初から参加。住友化学システムサービス株式会社様とともに、プロジェクトの成功に向けて大いに貢献しました。

お客様名 住友化学株式会社様
設立 1925年6月1日 (創業1913年9月22日)
事業内容 基礎化学、石油化学、精密化学、情報電子化学、農業化学、医薬品、その他
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課題

長年の課題であったSCM改革に取り組む
「仏」に「魂」を吹き込むプロジェクトに

住友化学株式会社では1983年、オンライン業務が開始され、各部門はそれぞれ独自のシステムで業務の効率化を目指した。無機材料事業部ではSCM改革のツールとしてALCIMS(アルシムス)と呼ばれるシステムを導入したが、当時のハードウェアの非力さとソフトウェアの扱いにくさから、在庫管理のメンテナンスが行き届かないなど活用が不十分だった。
これを解消するため、2000年全社に先がけてERP(SAP)を導入し(全社への導入は2004年に完了)、従来のさまざまな課題を解決するに至った。しかしながら、複雑かつ多岐にわたる生産計画および在庫管理において熟練の経験と勘に頼ってきている各現場では、さらなる高度なデータ解析等を望む声も上がっていた。
「今回は『仏』に『魂』を吹き込む絶好の機会だった」(友政氏)という強い想いから無機材料事業部では、SCM上の多くの課題を整理・解決する方法を模索していた。そこにTISは無償の定量・定性診断である「SCM簡易診断サービス」を提案。この診断によりSCMに関連する17の課題と対応策が明らかになり、本格的なSCM改革が計画されるに至った。そして、友政氏から工場サイドの協力を取り付けることにより、工場・本社とTISの体制にて、2005年8月プロジェクトがスタートした。

「これまで何度かチャレンジしながら成果を出せなかったSCM改革ですが、今回のプロジェクトは全社的な評価も高く、今後さらなるステージへ進む足がかりができたと思います。」

住友化学株式会社
無機材料事業部 主席部員
友政敬雄氏

戦略

定量・定性両面の診断による潜在的・本質的な問題の洗い出し
「SCM簡易診断」から「実行ステージ」までの三段階アプローチ

プロジェクトの目的は「SCM上の課題を解決することによる、業務の高付加価値化および在庫の最適化の実現」。業務の高付加価値化とは、予測に基づき常に事前対応策を打てる体制を確立すること。また在庫の最適化は、適正な在庫水準を明確化し、その水準を維持することで実現する。これらをクリアするためにはコンサルティングによる潜在的、本質的な問題点の洗い出しが不可欠だった。「TISさんの定量・定性分析は説得力があり、これまで熟練の経験と勘に頼っていた部分にメスを入れてくれた」(友政氏)。
SCM簡易診断から抽出した課題と対応策に基づき、プロジェクトは「企画ステージ」と「実行ステージ」に分けられた。「企画ステージ」では課題と対応策の具体化と絞り込みを行い、費用対効果を明確にし、「実行ステージ」ではプロジェクト目的を実現するための施策が実行された。

プロジェクト

効果・実現性の観点から課題と対応策を絞り込む
トレーニング、デモンストレーションなどユーザー視点でのサポート

SCM簡易診断サービスによって抽出された17の課題と対応策を絞り込むことから企画ステージはスタート。8つの目標を設定し、それらを達成するための 11の対応策を提案、そして必要となる7つの機能のシステム開発を行った。対応策の一例として「在庫適正化の取り組み」では、PDCAサイクルの見直しを図った。在庫管理システム(新規開発)による安全在庫の見直しと需給計画の自動立案および需給バランス表(既存帳票の改定)によるその計画の検証(P)、通常通り製造し、SAPへ実績計上(D)、在庫実績評価レポート(新規開発)による在庫偏在の確認(C)、レポートで発見された課題への対応および次回需給バランス計画への反映(A)、このサイクルを維持することによる在庫の適正化を考案した。
また期待効果を以下のように明確化した。在庫適正化による7%の在庫削減、長期滞留品在庫の全廃、計画業務工数の半減、計画変更による生産ロスの半減。これら全てで毎年数千万円の費用削減効果があると算出した。
実行ステージにおいてもTISに求められたのはやはり「ユーザー視点のコンサルティング力」。そして成功の鍵は、工場・本社・TISが目標を共有し、その達成に向け一体となって動くこと。そう考えたTISでは、目標達成率に応じて報酬額が変動する「成果コミットメント型」の契約を締結すると同時に、住友化学メンバーの業績評価への成果反映も提案。こうして両社は背水の陣でPJに臨んだ。具体的な成果を出すために、従来の業務プロセスを見直し、新プロセスを提案するだけではなく、新規に開発したシステムが現場に浸透し、活用されるように、実践に即した形でトレーニングやデモンストレーションを実施していった。

成果

生産ロスの大幅な低減などに成果
SCM改革のさらなるステップアップへの足がかりとなる

最終目標設定の2008年3月に対し、2007年3月現在で、業務工数および計画変更による生産ロスの40%低減に成功。また削減額も目標額の55%を実現した。
技術・経営企画室、物流部門等、他の本社部門からの本プロジェクトへの注目度も高く、誰にでも使いやすい仕組みになっているという高い評価を得た。特に新規開発した「在庫実績評価レポート」は定量的で分かりやすく、次のアクションへの示唆となるツールと認識された。
「コンサルティングのやりっ放しではなく、きっちりとフォロー、チェックを入れてもらったのはありがたかった。しかし、SCM改革プロジェクトはまだ道半ばと認識している。今後も、我々の業務にもっと深く入り込み、さらに具体的な提案をしてくれることを期待したい。」(友政氏)。
本プロジェクトの最終成果と、それに対する評価が出るのはもうしばらく先になるが、このプロジェクトで芽生えた意識改革の芽がさらに成長し、高付加価値な業務が確立される事が周囲からも期待されている。
住友化学基礎化学部門無機材料事業部のSCM改革は、さらなるステップに進んでいくことになるだろう。

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  • ※本資料に掲載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があることをご了承ください。
  • ※作成日 2007年7月

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更新日時:2016年10月6日 15時52分

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