東京ガス株式会社様

シンクライアント・システムの構築により、セキュリティレベルを
画期的に向上。さらにハードウェアと運用コストの低減を実現。

東京ガス株式会社では、ガスの炎による豊かな食生活を提案するため、首都圏中心に23カ所の料理教室を開催しています。最新式の充実したガス機器設備の基で、年間12万人を超える受講者から、気軽に行ける料理教室として高い評価を得ています。
この料理教室のスケジュールや顧客情報管理の強化、そしてコスト削減のため東京ガスが新たに導入したのがシンクライアント・システム。TISは自社導入の経験や運用ノウハウを駆使し、この画期的なシステムの構築に貢献しました。

お客様名 東京ガス株式会社様
創立 1885(明治18)年10月1日
事業内容 ガスの製造・供給および販売/ガス機器の製作・販売およびこれに関連する建設工事/冷温水および蒸気の地域供給/電気供給事業
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東京ガス料理教室顧客管理システム

東京ガスが開催する料理教室は、大正時代から続くその歴史もさることながら、主婦、OL、親子、さらに男性までも対象にした柔軟さと、好きな時に参加できる1回完結コースなど豊富なバリエーションで常に好評を得ている。
年間12万人という受講者に対し、首都圏23カ所の料理教室、さらにショールーム機能も併せ持つ10カ所のキッチンランドで対応してきたが、ネットワーク環境の変化に伴い、その管理システムに大きなメスが入れられることになった。これまでは東京ガス専属の講師が開催スケジュール、イベント、料理画像、さらには受講者の個人情報などを講師用のPCで個々に管理していた。管理は基本的に各教室に任され、顧客管理のフォーマットも東京ガスのものとは別個に作られていたため、本部の顧客データとの整合性はなかった。何より大きな問題だったのは、各教室のPCが東京ガス本部のシステムともつながっていること。個人情報の漏洩が大きな社会問題と化している中、ウィルス対策、個人情報保護のためにも早急な対策が求められていた。

TISと東京ガスとの信頼関係と実績

TISと東京ガスとの関係は2003年に遡る。東京ガスがそれまで30年ほど運用してきた収支管理システムの刷新を図った際、TISが新システム「OASIS」の構築を担当することになった。社会の主要インフラであるガスを扱う会社にとって、何より重要なのはシステムの堅牢性。システムが停止したり、計算違いが起これば、その影響は計り知れない。旧システムが30年間保ってきた信頼性をそのまま引き継ぎながら、新規にシステムを構築するという大難題を無事にこなしたことで、TISのクォリティに対する信頼性もまた大きく高まった。これに伴い、その後のカード決済システム「CRECA」プロジェクトもTISが担当するなど、両社の良好な関係が維持されていた。
そのような信頼関係からTISは2006年4月、自社で導入済みだったシンクライアント・システムの可能性について東京ガスにプレゼンテーションを行った。ただこの時点ではまだ料理教室顧客管理システム改定の事案はなく、「今すぐ必要という感覚はなかったので、話をお聞きする、というだけでした」(小川氏)。
しかしほどなくこの事案が東京ガス社内で持ち上がった時、真っ先に俎上に載ったのは先にTISが紹介したシンクライアント・システムだった。

新システムが解決すべき課題

まず何よりも新システムに要求されたのは東京ガスのセキュリティポリシーに触れる次の3点の解消。

  • ネットワーク環境
    講師用PCが、東京ガス本体のネットワークに直接接続が可能。東京ガス社員以外のアクセスを防ぐためにも新たなネットワーク環境を構築する。
  • 顧客情報フォーマット
    東京ガスのフォーマットと異なるため、将来的な顧客情報一元化を見据えて統一する。
  • メール環境
    顧客へのメールがスパム扱いとなり届かないケースを解消する。

さらに各教室のPCが統一されておらず、様々な機種が混在している点、共有サーバを持っていない点も重要な課題となっていた。
これらの問題を全て解決したうえで、初期コストをできるだけ抑え、実用的なパフォーマンスを確保しなければならない。TIS提案のシンクライアント・システム以外にも様々な検討がなされたが、TISは自社に導入済みだったシンクライアント・システムの構築・運用実績をベースに、システムの運用を担う東京ガスグループのIT 部門、ティージー情報ネットワーク(TGアイネット)に対しセミナーを行うなど、積極的に働きかけた。
その結果、検証期間として2006年10月から3ヶ月、千葉の料理教室にTISのシンクライアント・システムが試験導入され、仮運用が開始された。そしてその結果を基に作られた11月の提案書を経て、2007年2月、本格導入が決定された。

シンクライアント・システム構築プロジェクトのスタート

TISの提案に決定したのは、セキュリティポリシーの完全なクリア、初期導入コストと運用コストの画期的な低さ、そしてTISのこれまでの実績が認められたため。とはいえ、シンクライアント・システムの導入というのはまだそれほど多くの事例がなく、東京ガスにとっても大きなチャレンジだった。そこでプロジェクトチームとして、東京ガスリビングマーケティング部小川プロジェクトマネージャーを頂点に、システムの運用を担当するTGアイネット、そしてシステム構築のTISという「最初から運用と構築のグループで構成された三位一体のチーム」(小川氏)が編成された。
2007年5月から6月にかけて行われた要件定義の洗い出しでは、プロジェクトチームはプロジェクトマネージャーの補佐役として参加したTGアイネットの秋元氏を中心に、入念な打合せを行い作業を進めていった。TIS社内のシステムと同様サン・マイクロシステムズ社のSun Rayを核としたシンクライアント・システムはサーバ側にリソースを集約するもので、ファイルサーバのほかにWindowsマシンをターミナルサーバとし、ユーザ側のクライアントにはこれまでのWindows環境と同じ画面が表示されるので、操作に違和感はない。クライアント端末にはハードディスクがなく、データはすべて共有サーバに保存されるため、ウィルス感染やデータ流出といった問題も理論上いっさい発生しない。同時に端末からの発熱や騒音問題も解消される。また、ネットワーク環境は既にすべての教室に導入済みのフレッツ(ADSL)を使用。初期投資コストの圧縮に一役買った。唯一の課題と呼べるのは端末でのUSBメモリの利用。これは料理教室での撮影データ、レシピなどを東京ガスのデータセンターに設置されたファイルサーバへアップロードするためのもので、セキュリティの面からダウンロードはいっさいできないよう、OSに特別な設定が施されることになった。

スムーズに進行した開発作業の鍵

要件定義を受け7月からスタートした開発作業は、極めてスムーズに進行した。最大のポイントは小川プロジェクトマネージャーの判断により、TGアイネットからネットワーク、Windows、UNIXそれぞれのスペシャリストたちがこのプロジェクトに集められたこと。そのため定例会議においてもそれぞれの専門分野の意見を軸としたスピーディな決定がなされ、課題が次々に解決されていった。当初経験のないシンクライアント・システムの運用に難色を示していた TGアイネットのメンバーも、TISでの導入実績と豊富な検証データ、そして確かな技術力を目の当たりにし、運用に対する不安は消えていった。
こうしてプロジェクトチームは理想的なチームワークのもとに着実に作業を進めていった。

シンクライアント・システム構築のメリットを最大限に

7月からの設計構築・サーバ設置、10月からの拠点展開を経て、2007年11月1日、東京ガス料理教室シンクライアント・システムは稼働を始めた。サーバは幕張のデータセンターで管理され、OS、CPU、記憶装置をいっさい持たない講師用の管理端末には、Windowsデスクトップ画面が転送される。これまで個々に行われてきたセキュリティ・パッチの適用作業などからも解放され、設置場所も自由に設定できるようになった。これにより顧客情報管理のセキュリティレベルは極めて強固となり、東京ガス本体とは切り離されたシステムとなったため、当初の目標だったセキュリティポリシー問題は完全にクリア。端末、サーバなどの初期投資費用、ランニングコスト、メンテナンスコストは画期的に削減され、開発期間も非常に短いものだった。
唯一のトラブルは10 月の拠点展開を開始しシステムが稼働してまもなく、土壇場での設定変更に対する確認ミスにより、システムが立ち上がらなかったこと。ミスはすぐに修正されたが、「シンクライアント・システムの問題なのか、人的なミスによる問題なのかが重要。システムに問題がなければいいんです」(小川氏)という判断により、大事には至らなかった。これも築いてきた信頼関係の賜物といえる。

シンクライアント・システムに対する評価と今後の展開

目標をすべて達成し、コストを劇的に下げたことに対するTISへの東京ガスの評価は非常に高い。カットオーバー後の問題もなく、場所を変えても自分の端末環境が変わらないシンクライアント・システムの1つの便利な機能に対して、生産性の向上につながると好評を得ている。またTISの仕事に対しても「仕事の質の高さはもちろんですが、レスポンスの早さ、誠実さが何より」(小川氏)と評価されている。
今後は現在ネットワーク回線として使っているフレッツに関し、スループット向上のためADSLから光回線へ変更することが検討されている。またシステム環境の統合に伴い、これまで個々に行われていた料理教室の業務に関する統合化も今後図られていくことになる。さらに東京ガスではこのシンクライアント環境の応用として、ショールームでの展開ができるか、その可能性を探っている。
今回のプロジェクトでさらに東京ガスとの信頼関係を深めることに成功したTISも、新たなプロジェクトでサポートを続けていく。

お客さまの声

プロジェクトを支えたのはTISの経験、品質、誠実さ

東京ガス株式会社
リビングマーケティング部 リビングマーケティンググループ 管理チーム
小川靖史氏

「今回のプロジェクトの最重要課題はセキュリティレベルの強化でした。個人情報の保護に一番効果的なシステムは何か。検討をしていく中で、以前からTISさんにご提案いただいていたシンクライアント・システムこそ最適な解だという結論に達しました。TISさんが既に自社に導入済みというのは大変心強く、そのノウハウは多くの場面で活かされました。仕事の品質、誠実さは以前の仕事で既によく分かっていましたから、その点も全く心配はありませんでした。
私も背水の陣を敷く覚悟で臨みましたが、TGアイネットとTISのコンビネーションは抜群で、非常に強力なチームだったと思います。」

TIS担当者から

シンクライアント・システムならTISという評価を目指して

TIS株式会社
事業統括本部産業第3事業部 基盤ソリューション部 主査
藤田聡之

「今回東京ガスさんに構築したシンクライアント・システムは、非常に汎用性の高いものです。シンクライアント・システムは現在我が社にとって大きな戦略商品の1つですので、今回の導入実績を有効に活かしながら「シンクライアント・システムならTIS」という定評をぜひ得ていきたいと思います。」

“できません”ではなく、攻めの姿勢で課題解決

TIS株式会社
事業統括本部産業第3事業部 基盤ソリューション部
笹村俊之

「私は入社4年目なのですが、今回初めて大きなプロジェクトの現場を任され、奮い立ちました。東京ガスの小川さんに素晴らしい体制を組んでいただいたおかげで大変やりやすかったです。お客様からのご要望に応えられないときに、「できません」ではなく、代替案を提示することの大切さを学びました。」

初めての現場で貴重な経験

TIS株式会社
事業統括本部産業第3事業部 基盤ソリューション部
石川静香

「今回初めてシステム構築の現場を担当したのですが、共同作業の難しさ、知識吸収の楽しさを体験しました。TGアイネットさんへのシステムの説明やUSB ポートのインプリメントを任されましたが、特にUSBの実装はTIS社内でも経験がなく、大変苦労しました。貴重な経験をさせていただいたと思っています。」

信頼のおける実績を武器に

TIS株式会社
事業統括本部産業第3事業部 産業システム営業第3部 主任
大濱国彦

「TISと東京ガスさんは体質が非常によく似ています。どちらも計画性を重視し、堅実性を追求します。だから相性が良いのだと思います。私たちは信頼おける実績を一つひとつ積み上げ、次につなげることを信条に東京ガスさんとお付き合いしています。品質劣化の原因になる身の丈に合わない案件や、一度に多くの依頼はむやみに受けたりはしません。今回の成功も必ず次につながると確信しています。」

  • TIS、TISロゴはTIS株式会社の商標または登録商標です。
  • その他の会社名、商品名、サービス名は各社の商標またはサービスマークです。
  • 本資料に掲載された情報は、弊社情報誌「シスナビ Vol20」発刊当時のものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があることをご了承ください。
  • シスナビ発刊日:2008年3月31日

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更新日時:2016年10月6日 15時53分

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