TISシステムサービス株式会社様

RPAツール「UiPath」による自動化でシステム運用業務の効率化を実現

企業向けの運用アウトソーシングサービスを手がけるTISシステムサービス株式会社(以下、TISシステムサービス)は、システム運用業務の効率化、生産性向上、品質向上を目的に、RPAの導入を計画した。TISは、RPAツール「UiPath」のPoC実施の支援とともに、社員トレーニングを支援し、RPAの現場への定着化に貢献した。

本社 東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー
設立 1976年
資本金 1億円 (2018年9月末現在)
事業内容 システムの運用設計・運用・監視、インフラの設計・構築・運用・保守・監視、データセンター運営
URL https://www.tss-j.co.jp/
TISシステムサービス株式会社様

背景

運用アウトソーシングサービスにRPAを活用

TISシステムサービスは、顧客企業のシステム運用をコア事業とする、ITアウトソーシング大手。TISインテックグループの一員であり、国内3カ所のデータセンターによる高信頼のシステム基盤提供も強みとしている。
同社は2017年秋、システム運用業務の効率化・生産性向上を目指し、RPAの導入を計画した。マネージドサービスプラットフォームサポートセンターの海老原拓也氏は、「システム運用における定型作業・繰り返し作業を自動化することで、お客様からのより多くの作業委託に応えたいと考えました」と説明する。
運用管理のプロフェッショナルである同社にとって、“自動化”は長年取り組んできたテーマでもある。「数年前からRBA(Run Book Automation)という自動化プロダクトを、サーバー運用業務等で利用してきましたが、フロー開発には高度なスキルが必要。これに対し、RPAはGUIにより比較的容易に開発でき、各事業部門が自らソフトウェアロボットを開発する全社体制を実現できると考えました」(海老原氏)。
そして、RPA導入支援のパートナーとなったのが、同じTISインテックグループの中核企業であるTIS。「当社の場合、ソフトウェアロボットの一つの動作エラーが、お客様へのサービス品質低下につながりかねません。精度を高めていくため、豊富なRPA導入実績があるTISの支援に期待しました。今後グループとしてRPAビジネスを拡大していくためにも、TISとの協業がベストだと判断しました」(海老原氏)。

検証

PoCにより業務自動化の実用性を検証

本番導入に先立ち、2018年3月の1カ月間をPoC(概念実証)期間とし、自動化可能な業務の種類、また顧客向けサービスとしての品質が担保可能かを検証することとした。
RPAツールの選定については、「各種製品の特性やトレンドを含めて、総合的に『UiPath』を選択しました。また、当社はネットワークから切り離されたセキュアなクライアント端末が多いため、サーバーがなくてもソフトウェアロボットを動かせる同製品は理想的でした」(海老原氏)。
続いてマネージドサービスプラットフォームサポートセンターは、PoCの環境を整備しつつ、自動化の対象業務の選定に着手。「情報システム部門の複数のバックオフィス業務から、TISが持つ独自基準に照らし合わせ、自動化に適したものを絞り込んでいきました」(海老原氏)。そして、社員からのパスワード初期化申請に対応する作業などが最終決定した。PoCの中では、この選定業務について、TISがソフトウェアロボット作成や技術面でQAのサポートを受け持つこととなった。
開発の難所となったのは、リモートデスクトップ画面およびFlashで作成されたメニュー画面の自動操作だったと、同センターの副島陸氏は言う。「RPAでは通常、表示されている画面の構成情報を取得することで、特定のメニューやボタンを選択する自動操作を行います。しかしリモートデスクトップやFlashの画面では、構成情報が取得できないため、TISはメニューやボタンなど特定の “画像”を選択させる方法で安定動作を実現しました」。
こうして、1カ月にわたるPoCの結果、複数のシステムやアプリケーションを連携させる複雑な作業が、高精度で自動化できることが実証された。

定着

実践トレーニングで社内に開発者を育成

PoCと並行して、TISによる社員向けトレーニングも実施された。「早期に導入効果を出すため、できるだけ多くの開発者を育成しようと。開発には業務知識が必須ですから、現場の人間が直接行う方が、スピード・コストを抑えられる点にも期待しました」(副島氏)。
社内でトレーニング参加を呼びかけたところ、またたく間に40人の定員枠が埋まり、RPAへの関心の高さが感じられたと副島氏は言う。トレーニングは、毎回4~5名を対象とし、RPAの基本知識から、実際のソフトウェアロボットの開発・動作検証までを1日で学ぶ。
本番導入となる2018年4月以降、受講者は各自の業務部門において、ソフトウェアロボット開発に着手した。マネージドサービスプラットフォームサポートセンターでは、いわゆる“野良ロボット”の増殖を防ぐための品質管理体制も用意。「開発途中にレビューを行ってアドバイスし、最終的に品質をクリアしたものを業務利用するルールを設けました。また、社内ポータルで、RPAの開発ガイドやノウハウを公開し、技術的な質問も受け付けています」(副島氏)。

効果

定型作業の大幅なスピード化が実現

本番導入から約半年が経過し、既に顧客向けの運用アウトソーシングサービスでソフトウェアロボットが活用されている。「例えば、お客様から受け取ったExcelシートの内容をERPに登録する日々の運用代行作業。登録件数が非常に多く、人間が毎回約30分かけて行っていましたが、約3分の1の時間に短縮できました。これにより、1日に代行作業できる件数が大幅に増え、CS向上に貢献しています」(副島氏)。さらに、RPAは顧客向けサービスの品質向上をもたらすと海老原氏は言う。「新たに配属された社員でも、経験によらず高いサービス品質を保つことができるため、近年の課題となっていた属人化の解消にも役立ちます」。
また、バックオフィス業務での自動化も着実に進んでいる。「例えば人事部では、システムから取得した勤怠情報をBIツールで分析し、部署ごとの残業時間を可視化する作業を自動化しています。これにより、空いた時間を人事部の本来業務にあてることが可能になりました」(副島氏)。
マネージドサービスプラットフォームサポートセンターは現在、RPA導入の効果測定に注力している。「オープンソースKibanaを利用して、『UiPath』のログからロボットの稼働状況を可視化する仕組みを構築しました。各プロセスの実行回数や実行時間をグラフで確認可能です。次のフェーズでは、手動による作業の時間・実績とリンクさせ、自動化の効果を定量化したいと考えています」(海老原氏)。
最後に、海老原氏はこう語る。「RPAはまだ発展途上の段階。どの会社も、次のフェーズはAIを活用した自律的な自動化だと認識しているはずです。当社も引き続きTISと協力し、他社に先駆けたRPAの新しいかたちを実現していきたいと思います」。

導入の流れ

導入の流れ

お客さまの声

TISシステムサービス株式会社
マネージドサービス本部
オペレーションコントロールセンター部
マネージドサービスプラットフォームサポートセンター
センター長

海老原 拓也氏

TISシステムサービス株式会社
マネージドサービス本部
オペレーションコントロールセンター部
マネージドサービスプラットフォームサポートセンター

副島 陸氏

PoC実施の中での技術支援や、ロボット作成による業務選定の精査など、当社だけでは対応が難しい部分は、TISに支援に入ってもらい助かりました。またトレーニングでは、受講者が手を動かしてRPAを学べるカリキュラムを提供してもらえたのは、非常によかったですね。
受講者のアンケートの中に、「開発にはプログラム経験が必要」という声があったように、複雑なタスクを自動化するための開発は、決して容易ではありません。RPAの開発スキルを高度化し、システム運用業務の効率化を加速させていきたいと思います。(海老原氏)

TIS担当者から

松瀬 高志

TIS株式会社
サービス事業統括本部
経営管理サービスユニット
アプリケーションテクノロジー部
松瀬 高志

現在、トレーニングを継続しつつ、より100%に近い安定稼働を目指して、エラー発生時の自動リカバリ機能や、エラー原因を特定する機能の追加実装をご相談しています。TISシステムサービス様は、サーバーソフト「UiPath Orchestrator」によるロボットの一元管理に加えて、オープンソースKibanaによって複数ロボットの稼働状況を可視化する、先進的な取り組みをされています。このように、RPAを導入されたお客様は、運用管理や効果測定を求めるフェーズへ進みつつあります。TISではこの状況を受け、KibanaやBIツールを組み合わせたRPAのトータルソリューションの提供で、お客様ニーズに応えていきたいと考えています。

※ TIS、TISロゴはTIS株式会社の商標または登録商標です。
※ その他の会社名、商品名、サービス名は各社の商標またはサービスマークです。

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更新日時:2019年6月13日 16時22分

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