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参天製薬株式会社様

RPAツール「UiPath」導入で参天製薬のデジタルトランスフォーメーションが加速

参天製薬株式会社(以下、参天製薬)は、業務プロセス改革を牽引するテクノロジーの一つとして、RPAの導入を計画した。TISは「UiPath」の環境構築から、ガイドライン策定、開発トレーニングまでをトータルで支援。社内開発されたソフトウェアロボットは、バックオフィス業務から、ビジネスのフロント領域へと活躍の場を広げつつある。

本社 大阪市北区大深町4番20号グランフロント大阪 タワーA
創業 1890年
資本金 82億5,200万円(2019年3月31日現在)
事業内容 医薬品および医療機器の研究開発・製造・販売
URL https://www.santen.co.jp/ja/
参天製薬株式会社様

背景

業務プロセス改革の要としてRPAに注目

参天製薬は、国内の医療用眼科薬でNo.1シェアを持つスペシャリティ・カンパニー。世界約60カ国で製品を販売し、2020年までにグローバル医療用眼科薬シェアにおいてトップ3を目指す計画を掲げている。
同社は現在、全社をあげて生産性向上プロジェクトに取り組んでおり、情報システム本部はIT領域からその実現を支えている。「参天製薬のデジタルトランスフォーメーションを前進させるには、その鍵となるテクノロジーが必須です。そこで2017年頃よりAI、RPA、IoTといった新技術の情報を精査し、まずは業務プロセス改革に直結するRPAの導入を最優先することにしました」(情報システム本部 安藤栄治氏)。
構想したのは、比較的シンプルな作業のソフトウェアロボットは業務部門内で作成し、全社的に影響が大きい基幹業務に関わるものはベンダーへ委託する、ハイブリッドの開発体制。これによりRPAによる業務自動化の効果を最大化するとともに、海外拠点への迅速な展開も目標に定めた。
そして2018年に入って、情報システム本部では部内の定型業務を対象にRPAのPoCを開始。当時の定番の一つになっていたRPA製品を利用し、社内で複数のロボットを試作した。PoCを担当した同本部 柴田朋子氏は「RPAが、本番運用に耐えるレベルで成熟した技術であると確認できた一方、UIの使いにくさや複数ロボットの一括管理の面で不安を感じました。ユーザー部門が自らロボットを開発するにはハードルが高く、本導入にはつながりませんでした」と振り返る。

選択

導入から定着までトータル支援を提案したTIS

そして情報システム本部は2018年中頃より、全社展開に適したRPAツールと、その導入を支援するパートナーの選出に着手した。RPAのパッケージベンダーやSIerに情報提供の協力を呼びかけ、デモ版や評価シートをもとに製品評価を実施。最終的に選定されたのが「UiPath」であった。
その理由を「まずはユーザー部門での開発に適した、分かりやすい操作性。加えて、海外拠点でサポートを受けたり、現地の言語表示に対応できるグローバル展開への適性です。海外の大手企業での導入例も多いだけでなく、UiPath社が日本市場へ注力する方針を打ち出していることも安心材料でした」(安藤氏)。また、サーバーソフト「UiPath Orchestrator」により統合管理を行うことで、ローカル環境のロボット乱立を防ぐことができる点も、選定の決め手の一つとなった。
続いて、「UiPath」の導入を支援するSIerの選択では、実績がある複数社が候補となった。この中から、最終的にTISを選出した経緯を「社員のトレーニング、『UiPath Orchestrator』を含めた環境構築、開発標準テンプレートやガイドライン策定まで、すべてをまとめて提供するという提案はTISだけでした。また、UiPath社のゴールドパートナー(※その後2019年9月にはダイヤモンドパートナーにランクアップ)という信頼感もありました。我々の質問に対して、技術面に偏りすぎず分かりやすい説明をもらえた点も好印象でした」(柴田氏)。

導入

実践トレーニングで開発スキルが向上

こうして導入プロジェクトがスタートし、2019年1月より、ロボットに付与するアクセス権限や各役割の責任範囲を規定する、ガイドライン策定に着手。この際、TISが提供する標準ガイドラインをベースとしつつ、参天製薬のセキュリティポリシー等を反映し、ルールの最適化が行われた。また同時に、クラウド上の「UiPath Orchestrator」環境構築が進められた。
情報システム本部はこれと並行して、社内にRPAを定着化させるための施策を順次展開。全社向けに開催したRPA勉強会は、140名の社員が参加するほど大きな反響を呼んだ。この勉強会に続き、各部に働きかけて、RPAの対象とする業務を募った。条件としたのは、メールやExcel等を連携させるといった、繰り返しが多い定型業務。寄せられた候補に対し、TIS提供の業務選定シートを適用して絞り込んでいった。「候補の業務の中には、RPAまでは必要なくExcelのマクロで対応できるようなものもありました。そのため、個々の候補についてTISから技術的な観点での助言を受けつつ、各部の業務選定を支援していきました」(柴田氏)。
続いて、ロボットの開発者を育成するため、1日4人程度を定員とした実践的トレーニングが実施された。これは、TISの技術者を講師としてロボット開発の手法を学ぶことを目的としたもの。
そして、2019年4月頃より、開発スキルを習得した社員が、各部門で実際に行っている業務を題材としてロボット開発に着手した。「社員が自ら開発するのが基本方針ですが、分からない点はTIS担当者からアドバイスをもらうというマンツーマンに近い進め方で、早期自立を目指しました」(柴田氏)。

効果

RPAはバックオフィスからフロント領域へ

2019年6月より、トレーニングを受けた社員が開発したロボットが順次稼働している。柴田氏はその効果を「業務効率化はもちろんですが、ロボット設計にあたり、何年も前から部内で引き継がれブラックボックスになっていた作業手順を可視化し、整理することができました。全社規模で業務プロセスを改革する道筋が見えたと感じます」と語る。
現在の目標は、RPAの対象をバックオフィス業務から、ビジネスのフロント領域へと拡大し、デジタルトランスフォーメーションを加速させることだという。実際にR&Dの領域では、OCRで研究データの整理を行うロボットをパイロット開発し、大きなコスト削減効果も認められている。なお、このロボットは高度な開発スキルを要するため、TISが開発を担当した。「営業の領域についても、MRの情報収集の支援などにRPA活用の可能性を感じています」(柴田氏)。
情報システム部門が掲げるRPAのロードマップには、AIやIoTといった技術と組み合わせる構想も盛り込まれている。「高度化したRPAを事業のフロント領域へ展開していくにあたり、多くの企業で導入実績があるTISの知見に期待しています。今後も、活用のアイディアを提案していただきたいと思います」(安藤氏)。

「UiPath」の導入イメージ

「UiPath」の導入イメージ

お客さまの声

安藤 栄治氏

参天製薬株式会社
情報システム本部
コマーシャルシステム&デジタル・ソリューションチーム
チームマネージャー
安藤 栄治氏

柴田 朋子氏

参天製薬株式会社
情報システム本部
コマーシャルシステム&デジタル・ソリューションチーム
柴田 朋子氏

当社では、ロボット開発のノウハウを共有するため、開発担当者による事例発表会も開催しています。直近の発表会では、OCR読み取りロボットを開発したTIS 担当者も発表に加わっていただきました。継続的に開催してノウハウの全社共有を推し進め、RPAの利活用を活性化させていきたいと思います。
直近の課題は、グローバル拠点への迅速なRPAの展開です。国内と海外の役割分担など、オペレーションモデルの構築についても、TISの経験を活かした助言をいただければと考えています。(安藤氏)

TIS担当者から

小寺 英爾

TIS株式会社
サービス事業統括本部
保険&メディカルビジネスユニット
メディカル&ヘルスケアサービス部 主任補
小寺 英爾(開発担当/トレーニング支援)

ご提案の際、環境整備から教育まで、RPA導入をトータル支援する、TISの総合力を高く評価いただきました。我々が経験してきたベストプラクティスに基づく開発ガイドラインやテンプレートがお役に立って、うれしく思います。
情報システム本部の皆さんは従来業務で忙しく、ロボット開発を担当する方の技術支援になかなか時間を割けないと伺っています。その部分をTISがフォローし、ロボット内製の定着化、グローバル拠点へのRPA導入をお手伝いできればと思います。

※ TIS、TISロゴはTIS株式会社の商標または登録商標です。
※ その他の会社名、商品名、サービス名は各社の商標またはサービスマークです。

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更新日時:2023年10月4日 23時26分