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東京ガス株式会社様

東京ガス、SAP S/4HANA® Cloudへの移行を機に、Spendiaで会計フロントシステムを構築

東京ガス株式会社様

背景

会計基盤のクラウド化で経理DXの加速を目指す

首都圏のエネルギーインフラを支える東京ガス株式会社(以下、東京ガス)は、2025年に創立140周年を迎えた。同社の経理部は、全社的なDX推進の一環として、会計基盤の全面刷新を計画した。
直接のきっかけは、2002年から20年以上にわたって利用してきたオンプレミスの経理システムの保守切れであった。経理DX推進グループの茂木岳史氏は、刷新の狙いをこう語る。「せっかく再構築するのですから、会計基盤の柔軟性を高め、新技術を取り入れやすくして経理DXにつなげたいと考えました」。
具体的な構想は、会計システムをクラウドベースの「SAP S/4HANA® Cloud」へ移行するとともに、これまでスクラッチ開発で対応してきた、経費精算をはじめとする経理申請業務をSaaSへ切り出す“SaaSファースト”の追求であった。
「従来の会計基盤は、スマホ申請に対応できず、承認ワークフローも1階層と、今の時代に合わない点が課題でした。SaaS化すれば随時新たな機能を加えられる点にも期待しました」(茂木氏)。
この計画を実現する上で鍵となったのが、同社特有の経理申請業務に対応できるSaaSの存在であった。全社の約3割の社員が、ガス・電気以外の事業から生じる「収入予定報告」や、計上した費用を組織間で再調整する「振替報告」などの経理伝票の起票業務に直接携わっている。
「経費精算だけでなくすべての経理申請業務をひとつのSaaSでカバーできることが理想。その条件に見合う製品の選定を開始しました」(茂木氏)。

選択

個社要望を“標準機能”として組み込みながら進化する「Spendia」

東京ガスは、「経費精算を含む経理伝票起票業務のプラットフォームとして利用できること」を要件に掲げ、複数社に提案を依頼した。
しかし、この要件を満たすクラウド型経費精算サービスを見つけることは難しかった。「経費精算以外の業務には別製品との組み合わせが必須だったり、『SaaSなので個社要件には対応できない』との回答もありました」(経理DX推進グループ 岸本麻美氏)。
そんな中、一線を画していたのがTISが提供する経営管理サービス群「ACTIONARISE」の「Spendia(スペンディア)」であった。
「提案時点では、Spendiaは当社独自の『収入予定報告』や『振替報告』に対応できる機能がありませんでした。しかし、TISの担当者から『ご希望のものは標準機能として実装します』という力強い言葉をいただきました。 SaaSでありながら、ユーザーと共に製品を進化させていくというスタンスが印象的でした」(茂木氏)。
東京ガスは、他社とは異なる要望にすべて応えようという積極的姿勢を評価。さらに、TISは長年東京ガスグループのシステム開発に関わってきたコアパートナーの一社であり、業務への深い理解がある信頼感も、選定を後押しする一因となった。こうして、経理申請機能を担うSaaSとして「Spendia」の採用が決定した。

導入

経理システム刷新プロジェクトと連携して円滑にSpendiaを導入

今回のプロジェクトの全体像は、TISによるSpendia導入と、他の複数ベンダーが担当するSAP S/4HANA® Cloud移行を同時並行で進める大規模なもの。 Spendiaについては、東京ガスおよびガス導管網を管理する東京ガスネットワーク株式会社の2社を皮切りに、順次、他の東京ガスグループ各社にも展開していくことが検討された。
Spendia導入には、東京ガスグループのIT機能会社である東京ガスiネット株式会社が支援に参画した。「旧システムは20年以上の間にさまざまなアドオンを開発した結果、一部仕様がブラックボックス化していました。たとえば、勘定科目が新体系に見直されるなどがあり、会計システムに正確なデータを連携するために必要な、入力チェックや入力補助機能をあらためて整理して、標準機能で対応できるかTISと検討していきました」(東京ガスiネット 林史久氏)。
開発は、Spendiaの標準機能に業務を合わせつつ、業界特性や企業規模に応じた要件を考慮した”Fit to Standard"を基本方針とし、不足する経理申請関連の機能はTISが標準機能として開発・実装し、業務対応を進めた。そして、標準機能化してもSpendiaを導入した他社からの需要が見込めない機能に限り、例外的にアドオン開発で対応した。
今回のSpendia導入は、SAP S/4HANA® Cloud移行と足並みを揃えるため、約2年というSaaSとしては異例の長期間をかけて実施された。Spendiaは2カ月に1度の頻度でバージョンアップされるため、TISは、その都度UIやデータ項目の仕様変更がSAP S/4HANA® Cloudとの連携に影響を与えないよう、担当ベンダーと密にコミュニケーションを取り、緻密なプロジェクトマネジメントを遂行した。

効果

経費申請のスマホ対応、請求書のペーパーレス化を皮切りに加速するDX

こうして、2025年4月に会計基盤全般のクラウド移行が完了。茂木氏は、Spendiaの印象を「今までスクラッチでアドオンをつくる必要があった機能が、セットアップで実現できるようになり、基盤の全体構成がかなりスリム化されました」と語る。
経理DX推進グループの中島太郎氏は「ヘルプデスクを運用していますが、半年が経過し、Spendiaの操作方法の問い合わせ件数は大きく減少しています。長年使い慣れたUIから変わることに混乱も予想していましたが、『今どきのデザインで使いやすい』と非常に好評です」と続ける。
経理申請機能のSaaS化による効果は、まず10年来の懸案事項だったスマホによる申請の実現だと茂木氏は言う。「たとえば電車で移動中に申請や承認ができるので、業務フローがスムーズに進みます。また、スマホのカメラで撮影した領収書の画像を、そのままSpendiaに添付してAI-OCRを活用した申請ができるので、非常に効率的です」。SaaS化の効果として、AI-OCRと連携させて紙の請求書を電子化するといった、拡張性・自由度の高さがある。
今後、東京ガスグループ十数社へSpendiaを導入していく計画も検討中。「経理申請業務がSpendiaで統一されれば、東京ガスグループ全体の会計業務を集約するシェアードサービス化の実現も視野に入ってきます」(茂木氏)。
最後に茂木氏は、TISへの期待をこう語る。「特に、経理申請の使い勝手向上に直結する提案に期待しています。例えばAIが、勘定科目を迷わず選べるようアシストしたり、毎月同じ時期に実施する業務を自動リマインドしたり。そうした、Spendiaとエージェント型AIを組み合わせる提案も楽しみにしています」。

システム概要

システム概要

お客様の声

Spendiaの真の価値は、SaaSならではの、使い続ける中で機能が進化していく点にあると思います。今後、当社からの要望だけでなく、Spendiaを導入している他社のリクエストに応える新機能が標準搭載されていくことは大きな利点です。思いがけない便利な機能が使えるようになるのも、とても楽しみです。
今後もTISには、ユーザーの声に耳を傾け、Spendiaを共に育てていくパートナーとして伴走してくれることを期待しています。

茂木 岳史氏

東京ガス株式会社
経理部
経理DX推進グループ
主席
茂木 岳史氏

中島 太郎氏

東京ガス株式会社
経理部
経理DX推進グループ
担当課長
中島 太郎氏

岸本 麻美氏

東京ガス株式会社
経理部
経理DX推進グループ
岸本 麻美氏

林 史久氏

東京ガスiネット株式会社
プロジェクト
マネージャー部 兼
システムエンジニア部
コーポレート
プロジェクトユニット
林 史久氏

TIS担当者から

山口 和樹

TIS株式会社
エンタープライズサービス事業部
経営管理サービス第2部
Spendia事業推進室 エキスパート
山口 和樹

鹿野 竜一

TIS株式会社
エンタープライズサービス事業部
経営管理サービス第2部
Spendia事業推進室 セクションチーフ
鹿野 竜一

二橋 美苗子

TIS株式会社
エンタープライズサービス事業部
経営管理サービス第2部
Spendia事業推進室 セクションチーフ
二橋 美苗子

今回のプロジェクトは、会計ERPの刷新、固定資産システムの導入、Spendiaによる会計フロントシステムの導入、そしてそれらを繋ぐデータ連携基盤の構築を、同時に進めるものでした。東京ガス様は、各領域のメンバーが課題やリスクを積極的に報告しやすい環境づくりに尽力してくださったため、導入ベンダーとしては作業を円滑に進めることができました。おかげさまで、無事カットオーバーを迎えることができました。
今後は日々進化していく「Spendia」について定期的に情報発信をさせていただき、東京ガス様の会計フロント業務の効率化に貢献し続けていきたいと考えております。

※本文中の社名、製品名、ロゴは各社の商標または、登録商標です。

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更新日時:2026年2月17日 10時55分