株式会社ジェネッツ様

自治体の水道事業を支える短納期・低コストの料金徴収システムを「Oracle CC&B」で開発

市町村などから水道関連業務を受託する株式会社ジェネッツ(以下、ジェネッツ)は、より開発負荷を抑えた、新たな水道料金徴収システムの提供を計画。TISの開発支援のもと、公益事業向けパッケージ「Oracle Utilities Customer Care & Billing」(以下、Oracle CC&B)を中核とする新料金システムを完成させた。

本社 東京都港区海岸3-20-20 ヨコソーレインボータワー
設立 1997年
資本金 1億円(2013年10月現在)
事業内容 水道料金徴収業務等の受託、システム開発など
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課題

自治体ごとに異なるシステムの開発負荷が増大

 暮らしに欠かせない"水"を提供する水道事業は、全国の市町村などが独立採算で運営を行っている。自治体の多くは、人口減による収入の減少や、設備補修や耐震化の費用負担で厳しい経営環境にあり、料金徴収業務等を民間へ委託する動きが顕著になっている。
 ジェネッツは、1975年の千葉県での業務委託を皮切りに、全国90以上の自治体から業務を受託。「メーターの検針業務から、料金徴収、管網維持管理まで幅広い業務で、水道事業の安定運営をお手伝いさせていただいております」(ジェネッツ システム事業本部 佐藤雅哉本部長)。
 同社はこうした労務と併せて、水道料金徴収システムの開発から運用・保守までも手がけている。自治体によって水道料金の計算方法が異なり、必要な帳票の種類も異なるため、自治体ごとのスクラッチ開発が中心だったが、そこには課題があったという。
 「開発と運用の人員には限りがあり、カスタマイズの要望に応えるための多くの工数を必要とするスクラッチ開発と、その運用・保守を維持するには限界がありました」(同事業本部システムソリューション部 中古慶一課長)。そこでジェネッツは新たなシステムの提供を構想する。「まず取り組んだのは、できるだけ定型で使っていただくノンカスタマイズ型システムです。スクラッチ以外の選択肢を設け、低コスト・短納期需要に柔軟に対応することを目指しました」(佐藤氏)。

選択

公益事業者へのシステム構築経験豊富なTISを選択

 2011年秋から、新たな料金システムを開発するための具体的な手段の検討を開始した。当初は完全なパッケージをスクラッチ開発する案もあったが、「最終的に選択したのは、オラクルのパッケージ『Oracle Utilities CC&B』をベースに、当社の業務ノウハウを十分に活かしたシステムを作り上げるということでした」(佐藤氏)。
 本製品は、電気・ガス・水道など公益事業の料金徴収・顧客管理に必要な機能を持つアプリケーションパッケージだ。選択の理由について佐藤氏は「『Oracle CC&B』は海外で多くの導入実績があり、弊社グループにおいても、海外での開発・運用を行っておりましたので、その実績を評価しました」と語る。また中古氏は「設定を行うだけで、希望する帳票を作成できたり、料金表を変更できたりと、これまでスクラッチ開発が必要だった部分まで対応できることに驚きました」と機能面の優位性を口にする。
 その後ジェネッツはアセスメントを実施し、パッケージの設定で対応できる部分と、新たに作り込みが必要な部分を洗い出す。「ハンディターミナルとの連携や多種多様な帳票に対応するためには作り込みが必要と分かり、SIerの支援を仰ぐことにしました」(同事業本部システム開発部 松田大造課長)。
 こうしてオラクルから紹介を受けたのが、TISであった。「公益事業者への豊富なシステム構築経験と、『Oracle CC&B』への取り組みを評価し、TISに開発の支援を依頼しました」(松田氏)。

開発

大規模プロジェクトに三社協力体制で臨む

 本システムの開発は、ジェネッツにおける過去最大規模のものであり、松田氏をプロジェクトマネージャとして、ジェネッツを中心に、オラクルとTISが開発を支援する編成が組まれた。
 開発に先立つ2012年1月、オラクルにより、基本フレームワークやコンフィグレーションに関するトレーニングが行われ、チーム全員が参加。2カ月間の準備期間で開発ノウハウを共有した後、2012年3月に開発がスタートした。開発はジェネッツを中心に、「Oracle CC&B」の中核部分はオラクルが、帳票出力やハンディターミナルとの連携などのサブシステム部分はTISが開発を支援し、すべての工程において、可能な限りジェネッツの業務ノウハウを反映させた。
 「TISの開発メンバーは、プロジェクトリーダーやマネージャとしての経験が豊富な人材が多く、初めての協業でしたがスムーズに開発を進められました」(松田氏)。こうして開発された「Oracle CC&B」を中核とする新料金システムは、ジェネッツのデータセンターで稼働し、全国の自治体へはセキュアな閉域回線を通してサービスを提供する形態となる。

効果

水道版スマートメーター対応でも先行

 開発は2013年9月にすべて完了し、「Oracle CC&B」をベースとしたシステムを提供する準備が整った。これを機に、ジェネッツの水道料金徴収システム群を「AQUAREA(アクエリア)」と命名。中古氏は新料金システムの導入効果について「もともと『Oracle CC&B』は大規模向けパッケージなので、小さな自治体様はもとより、規模が非常に大きい自治体様まで、幅広い対応が可能になりました」と語る。佐藤氏は「大規模自治体は定型では納まらない可能性が高いので、個別の対応も視野に入れています」とし、カスタマイズ重視の小中規模の自治体は従来型のスクラッチ開発、低コスト・短納期を重視する場合は「Oracle CC&B」ベースの定型型システム、大規模自治体は同じく「Oracle CC&B」ベースの個別対応と、自治体は複数のメニューから選択が可能となった。
 また、中古氏はグローバル製品ならではの優位性についても「海外では既に『Oracle CC&B』で、水道のスマートメーターに対応した料金システムを構築する動きが出てきています。国内でも近い将来、スマートメーターが普及すると予想されますが、既にシステム上の準備ができている安心感は大きいですね」と語る。
 佐藤氏は、「Oracle CC&B」導入の意義を次のようにまとめる。「弊社は、将来を見据え、料金徴収業務の効率化を図るため、料金情報管理を"メーター軸"から"お客様軸"へとシフトを進めてきました。『Oracle CC&B』の情報管理の仕組みは、まさにこの当社の考え方に合致しています。今回リリースした『AQUAREA』の全ラインナップで、規模や地域を問わず、全方位的にシステムをご提供できる準備が整ったと考えています」。

お客さまの声

左から
株式会社ジェネッツ
システム事業本部
本部長 佐藤 雅哉氏
システム開発部 課長 松田 大造氏
システムソリューション部 課長 中古 慶一氏

「Oracle CC&B」は、国内公益事業で導入例が少ない点を懸念していましたが、オラクル、TISに支援いただき、日本の水道事業に合ったシステムを完成させることができました。弊社としても新たな取り組みの中で、スキルの高いTISの技術者に長い間、継続して支援いただいたことは、たいへん心強かったですし、そのおかげで予定どおりのリリースができたと思っています。今後もさまざまな面で、協業のかたちを広げて行ければと思います。(佐藤氏)

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更新日時:2017年7月19日 11時30分

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