アットホーム株式会社様
電話コンバージョンをきめ細やかに計測
Webや顧客データと紐づけ、マーケティング活用へ
企業のマーケティング活動において、重要なチャネルの1つである「電話」。不動産総合情報サイト「アットホーム」でも、電話コンバージョンの定量的かつきめ細やかな計測が課題となっていました。「Callクレヨン」の導入により、その課題解決に成功した上、今後は取得したデータを活用しROI向上、顧客データベースへの紐づけなど、さらに高度なマーケティング活動を目指していきます。
社名 | 東京都大田区西六郷4-34-12 |
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設立 | 1967年 |
資本金 | 1億円 |
事業内容 | 不動産会社間情報流通サービス、消費者向け不動産情報サービス |
URL |
電話コンバージョンを定量的かつ細やかに計測したい
不動産情報サイトの評価において、掲載物件に対するユーザーからの問い合わせの数は重要な要素の1つです。メディアがネットになっても、問い合わせはまだまだ電話も多く、最近はスマートフォンの浸透により、さらに増加しています。
Webサイトを見て電話で問い合わせる。この行動を定量的、かつきめ細やかに計測できるソリューションが、長年求められていました。
不動産総合情報サイト「アットホーム」では、電話での問い合わせ、つまり電話コンバージョンを計測するため「Callクレヨン」を導入。以前より電話コンバージョンを計測するためのツールを導入していたものの、識別のため8桁の番号を入力してもらうなどユーザーに負担を強いていました。PCはもちろん、スマートフォンで8桁の番号を見ながら電話をかけるというのは、かなり難しい行動です。また、不動産会社単位で計測していた効果を、もっと細やかに計測したい課題もありました。
電話コンバージョン改善施策がスマホO2Oでの成果につながる
これらの課題解決のため採用されたのが、その時・その人にだけ有効な「即時電話番号」を発行して計測するCallクレヨンです。Callクレヨンで取得したデータに基づくメディアサイト改善に始まり、そこで生まれた施策が大きな成果につながりました
「導入当初はサイトの見た目が変わりますから、『無料でかけられます』といった文言を追加するなどの細かい工夫をしました。また、『メールでの問い合わせ』とボタンの色が同じだったのを変えてみたり。架電ログを取得することにより可視化された電話コンバージョンをUIの改善に役立てています。スマホで成功した施策は、アプリにも反映していますね。
そうしたUI改善の集大成として2013年12月にはサイトをリニューアルし、デザインを大幅に変更しました。とくにスマホサイトは、『新着お知らせメール』や『最近見た物件』『検索履歴』といった機能を追加しています。リニューアル後も電話コンバージョンの可視化によるチューニングを続け、効果としては多い月で前年同月比200%以上という月もありましたね。また現在、スマホではWebフォームからのお問い合わせよりも効果の高い電話コンバージョンのほうが、数においてもかなり追い上げてきています。」(水谷幸治さん)
効果の高いコンバージョンを求めてコミュニケーション手段を定量的に分析
ユーザーの不便を解消し、サイトの改善のPDCAサイクルがより高度に、高速に回せるようになっただけではありません。クライアントである広告主からの評判も上々だと言います。
「広告主である不動産会社の立場に立てば、実際に来店につながったか、その先にいる物件をお持ちのオーナーの視点で見れば、内見や成約につながったかが気になるところ。それに貢献する『問い合わせ』が多いほどサイトは評価されますから、Webフォームからのお問い合せよりも『来店などの次のコミュニケーション』につながりやすい『電話』による問い合わせを定量的、かつきめ細やかに計測できるかどうかは、かなり重要なポイントです。
さらにCallクレヨンは、何秒間話してどちらが先に電話を切ったかまでわかるため、コミュニケーションの質も一部把握でき、助かっています」(山田展生さん)
Callクレヨンで課題解決に加えデータマーケティングへ
Callクレヨンで電話コンバージョンを計測する仕組みは、WebサイトのURLにパラメータを発生させ、独自の技術「PhoneCookie(R)」でその行動を追うというもの。
8桁の番号を入力したり、「お問い合わせの際は◯◯を見たと伝えてください」といったユーザーの負担もなければ、入力ミスによる計測漏れも発生しません。また不動産会社ごとに静的に電話番号を割り振るのではなく、ユーザーのアクションに応じて動的に電話番号を割り振ってデータと紐付ける方式を取ることにより、細かい単位での計測という課題も解決されました。
さらに、コンバージョンの計測だけでなく、データをマーケティングに活用することもできます。
Webトランザクション情報と電話を紐付けすることでWebサイト改善や広告のROI向上を、顧客管理システムなどの業務系システムと組み合わせることでより価値あるデータベースを育てていくこともできます。
他部署でのデータ活用にもつながる電話・Web完結問わない取得がキモ
こうしたデータを活用すべくアットホームでは、直接メディアにかかわる人たち以外も積極的な姿勢を見せています。
「実は、電話コンバージョンの価値が社内で理解されるようになるまで時間がかかったんですが、2013年末のリニューアルで電話コンバージョンの数字が大きく伸びると、営業部のほうから『電話のコンバージョンが多いとお客様の評価も高い』という声が聞こえてくるようになりました。
またWebフォームのお問い合わせについてのレポートに加え、今では電話の成果も定量的なレポートを不動産会社様にご提示できるようになり、大変ご好評いただいています。
今では営業部はさらに進んで、蓄積したデータを独自の切り口で分析して、提案の質を上げるといったことにも取り組んでいます。
『今月この地域で一番問い合わせがあったのは、このくらいの値段で、このくらいのクオリティの物件でした。同じ価格での販売をご希望なら、内装をグレードアップしませんか』といった具合です」
店舗単位のデータだけでなく、物件単位といった細やかな分析が実を結んだ成果と言えるでしょう。営業部同様、部内にもデータ分析専門の担当者を配置しました。
「とはいえ、決してデータを主にしてはいけないと言っています。企画者の自由な発想を裏付けするのがデータの役割ではないでしょうか。もちろん、無視できないものにはなっていますが」
実店舗など、PCの前に座っているのが主ではない業界にもWeb活用が浸透していく中、電話を活用したO2Oの取り組みは積極化していくことが予想されます。その分蓄積されるデータは増え、Webはもちろん、ビジネスそのもののPDCAサイクルも加速するはずです。
電話でもWeb完結でもすべてのコンバージョンに臨機応変に対応できるシステムの必要性が、これからますます加速していくに違いありません。
お客様の声
水谷幸治氏
「Callクレヨンで架電ログを取得することにより可視化された電話コンバージョンをUIの改善に役立てています。UI改善の集大成として2013年12月にはサイトをリニューアルし、デザインを大幅に変更しました。チューニングを続け、効果としては多い月で前年同月比200%以上という月もありました。現在、スマホではWebフォームからのお問い合わせよりも効果の高い電話コンバージョンが追い上げてきています」
山田展生氏
「広告主である不動産会社、その先にいる物件をお持ちのオーナーからは、『来店などの次のコミュニケーション』につながりやすいコンバージョンが評価されます。とくに『電話』について、定量的、かつきめ細やかに計測できるかどうかは、かなり重要なポイントです。また、さらにCallクレヨンは、何秒間話してどちらが先に電話を切ったかまでわかるため、コミュニケーションの質も一部把握でき、助かっています」
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