ユニチカ株式会社様

Oracle EBSによるオープン化で“伸びしろ”を備えたグローバル会計基盤へ刷新

包装フィルムなど機能素材を手がけるユニチカ株式会社(以下ユニチカ)は、アジア地域を中心に欧米も含め、グローバル事業拡大に取り組んでいる。TISは、200社を超える「Oracle E-Business Suite」(以下Oracle EBS)の導入経験を活かし、高い拡張性を備えたグローバル会計基盤を構築。同時に独自ツール「自動仕訳エンジン」で、既存システムとのノンプログラミングによる連携を実現した。

本社(大阪) 大阪府大阪市中央区久太郎町4-1-3 大阪センタービル
本社(東京) 東京都中央区日本橋本石町4-6-7 日本橋日銀通りビル
設立 1889年
売上高 1,591億円(2015年3月末現在)
事業内容 高分子事業、機能材事業、繊維事業
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課題

事業拡大のネックとなるメインフレーム

明治時代に紡績会社として誕生したユニチカは、総合繊維メーカーとして事業規模を拡大し、現在では「機能素材メーカー」へと大きく転身を遂げた。中核となる高分子事業では、食品の包装等に用いるナイロンフィルムでグローバルトップシェアを獲得するなど、生活に欠かせない素材を生み出し続けている。
同社の情報システム部は2011年夏、基幹業務システムの老朽化に伴い、次世代基盤への刷新を計画した。「販売から会計までの基幹業務について、スクラッチ開発のシステムをメインフレーム上で運用してきました。しかし、メインフレームは基本的に“閉じた”設計で、インターネット時代に常識とされる、他のシステムやアプリケーションとの連携が困難。加えて、標準では海外現地通貨への対応もできないなど、拡張性の低さがグローバル事業拡大の足かせとなっていました」(情報システム部 井上修一氏)。加えて、メインフレームの技術に精通した保守要員を確保することが難しくなったことも、オープン化を急ぐひとつの要因となった。
こうして情報システム部は、全社プロジェクトとして基幹業務システムのオープン化を計画。その最初のステップとして、会社による業務の差異が比較的小さい財務会計領域について、ERPパッケージで新規構築することを決定した。「新たな会計基盤は、将来的にユニチカグループのほぼすべての拠点で利用することを想定。会計データを一元化し、精度の高い管理会計情報を得て経営戦略に活用することを目標としました」(井上氏)。

選択

高評価を集めたTISによるOracle EBS提案

2013年初頭、情報システム部はITベンダー複数社に対し、ERPパッケージ導入について提案を依頼した。各社からあげられた国内外さまざまな候補製品を、要件と照らし合わせて絞り込みを行っていく。「当社が扱うデータ量に対応できるとともに、海外現地通貨へも標準で対応できること。加えて、既存システムと連携できる自由度の高さという条件から、Oracle EBSが最適解であると判断しました」(井上氏)。
このOracle EBSを提案したベンダーは、TISを含む2社。「既存システムとの連携については、両社ともに工夫がありましたが、TISが独自開発した『自動仕訳エンジン』(Automatic Journal Engine)による連携は、競合より機能的に優れている印象を受けました。また、TISは手形決済など日本の商習慣に対応させるアドオンを保有しているなど、経験の豊富さがうかがえました」(井上氏)。 加えて、TISの採用を後押しする大きな要因となったのが、開発担当者に対する信頼感だったという。「経理部門を交えたディスカッションで、TISの開発担当者の的確な受け答えがとても印象的でした。出来合いのERPパッケージ製品を利用するといっても、アドオン開発など“人”の技量に頼る部分は非常に大きい。この開発担当者に、ぜひプロジェクトの先頭に立ってもらいたいというのが、情報システム部と経理部の総意でした」。こうして、TISへの正式発注が決定した。

導入

「自動仕訳エンジン」で工期・コストを大幅削減

2013年10月からスタートしたプロジェクトは、設計から開発・テストまで、TIS独自のOracle EBSプロジェクト管理手法に基づき進められた。本案件では、既存システムとの円滑な連携をいかに実現するかが、ひとつの課題として認識されていた。「今回構築するのは、基幹システムから財務会計を切り出した領域。データが流れてくる上流に位置する販売システム等は、まだメインフレーム上にあり、ERPに適したかたちでデータを受け取るためのインタフェース機能が必須でした」(井上氏)。
ここで効果を発揮したのが、TISの提案に盛り込まれていた「自動仕訳エンジン」の存在だった。「通常であれば、インタフェースの種類ごとにプログラミング開発が必要です。しかし、本ツールがシステムの違いを吸収するハブとなるため、ノンプログラミングでの連携が可能。TISが作成した『自動仕訳エンジン』の設定パターンは100種類にも及び、もしすべて新規開発したなら、予算やスケジュールを超過する可能性もありました」(井上氏)。
情報システム部は、カットオーバー後に運用コスト抑制のため、自ら運用業務を行うことを計画。開発と同時並行で、TISからのスキルトランスファーも実施された。「一部の開発については、情報システム部とTISが共同で実施。T I Sには当社社員が作成した設計書のレビューや、当社作業の支援にあたってもらうことで、十分なノウハウを得ることができました」(井上氏)。

効果

新たな会計基盤でグローバル事業拡大に臨む

2015年4月、Oracle EBSで構築した新たな財務会計システムが本番稼働をスタートした。この時点では、ユニチカグループの売上の9割を占める主要2社を含む、合計6社の会計業務がOracle EBSに切り替えられた。「TISの手がけた領域は、非常に満足のいく品質でした。事前の現場担当者への説明を徹底したこともあり、切替え後のオペレーションに関する問い合わせは、ほとんどありませんでした」(井上氏)。
脱メインフレームの全社プロジェクトの第一段階が成功したことで、オープン化への弾みが付いたと井上氏は語る。「根幹部分をシンプル化し、不足する機能は他のシステムやアプリケーションで補うという、基幹システムの大きな方向性が明確になりました。たとえば、以前のシステムでは売上等を閲覧するための帳票画面約700種類を開発して搭載。今回、必須の帳票以外はExcelによるデータ抽出・集計で代用することとし、帳票画面の開発は半分以下に大幅削減できました。その分、将来のOracle EBSのアップグレード時の開発作業が容易になると見ています」(井上氏)。
カットオーバー後間もなく、比較的規模の小さい関連会社に対するOracle EBSのロールアウトもスタートした。拠点によっては市販の財務会計ソフトが使われているケースもあり、情報システム部は自らスキルトランスファーの成果を活かし、Oracle EBSへの移行を進めるとともに、クラウドなどの新たなテクノロジー活用による効果創出の可能性などの検討も進めているという。「国内拠点への展開が一巡後は、海外拠点へのロールアウトを予定しています。今後も、財務会計システムは連結会計の強化など、幾つかの機能改善を予定しており、TISには引き続き経験に基づく適切なアドバイスをいただければ幸いです」(井上氏)。

新たな会計基盤でグローバル事業拡大に臨む

お客さまの声

ユニチカ株式会社
情報システム部
新基盤構築特別プロジェクト マネージャー
兼 開発第二グループ マネージャー
井上 修一氏

ベンダー選定の際、TISの開発担当者に対して抱いた「この担当者なら安心して任せられる」という期待以上の仕事をしていただいたと思います。当社の基幹業務システムをすべてオープン化するという目標は、まだ3合目程度ですが、TISの支援で重要な第一歩を踏み出せたことに感謝しています。我々の素材産業でも、製造ラインにIoTを導入して生産効率を引き上げるといった新たなITの需要が出てきていますが、TISには今後も密に情報共有し、有益な提案をしていただけるよう期待しています。

TIS担当者から

TIS株式会社
産業事業本部
エンタープライズソリューション事業部
エンタープライズソリューション第2部 副部長
平野 弘起

情報システム部の皆様のプロ意識は非常に高く、これまでの現場で見たことがないほどの『やり遂げる覚悟』が印象に残りました。また、情報システム部の皆様は経理業務を深く理解されており、多忙な経理部様から要件をヒアリングする時間を最小限にできたことで、スケジュールを短縮することができました。本プロジェクトが成功した一番の要因は、情報システム部門、経理部門、エンドユーザ部門の皆様が、同じ目標を共有して、常に前向き・建設的な気持ちで臨んでいただけたことにあり、ご協力に感謝いたします。今後もお客様のビジネスがより一層発展するよう、Oracle EBSに限らずIT全般についてお手伝いさせていただければと思います。

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更新日時:2016年10月6日 17時25分

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