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#1.既存のオンプレミスのデータベースシステムは、本当にクラウド化すべきですか?

クラウド化をしないと判断するものもまだたくさんある

データベースもクラウド化が遅れている、あるいはクラウド化に慎重となっているシステムの一つです。 TISでDBエンジニアリング/コンサルタントの立場としてクラウド化の診断や実際の移行や運用を15年に渡って手掛けてきたこの道のスペシャリストである貴志氏は「ライトな使い方をしているデータベースは、IaaSに載せたりAWSのAuroraのようなものを利用したりするケースは確かに増えています。しかし、ミッションクリティカルなデータベースの多くは、まだまだオンプレミスで稼働しているのが現状です」と言っています。ベンダーは先進的な事例をアピールするので、多くの企業が既にデータベースシステムのクラウド化に着手しているかのように見えます。しかしミッションクリティカルなシステムが安定稼働していれば、「なるべくその環境には手を入れたくない」というのがIT部門の本音でしょう。

データベースをクラウドへ移行するとなれば、ベアメタル系のIaaSに「そのまま載せ替える」でもしない限り、アプリケーションに何らか手を入れるはずです。たとえアプリケーションの変更が軽微であってもインフラが刷新される以上、アプリケーションが問題なく動き十分な性能が得られるかをテストする必要があります。本番環境が止められないようなシステムでは本番と同等の環境を準備し、テストするのに大きな手間とコストがかかります。これらの理由から安定したミッションクリティカルシステムは、積極的にクラウド化していません。移行に伴う手間とコストを考慮しクラウド化しないと判断することは、決して間違いではないのです。

扱うデータの重要性、機密性が高いためクラウド化に踏み切れないこともあります。オンプレミスよりもクラウドのほうがセキュリティ性は高いとの理解は進んでいますし、クラウドに対しセキュリティ面で不安があるとの声も訊くことは少なくなりました。しかし、業界や企業独自のルールで、個人情報が含まれるデータはパブリッククラウドに置かないと決めているケースも多くあります。専門家がインフラ管理をするパブリッククラウドのほうが、現実的には安全性は高いでしょう。しかし、いざ何らかのトラブルが発生した際にパブリッククラウドでは自由度がなく必要なログの取得にも苦労しがちです。また、パブリッククラウドのサービスでは、監査のためでもデータセンターへの立ち入りが許されません。こういった状況を避けたいといいう事情もクラウド化が行われない理由の一つです。

TISでエンジニアとしても多くのプロジェクトに参加し、現データベース周りの営業チームリーダーを務める伊藤氏は「自社でしっかりと運用管理体制を構築し、細かいレベルでコントロールしている場合はパブリッククラウドへの移行を考えない企業がたくさんあります」と言っています。こういった企業に対してはパブリッククラウド化ではなくTISのデータセンターなどを活用するプライベートクラウド化を提案するそうです。その上でミッションクリティカルではない一部システムはパブリッククラウド化を進め、結果的にハイブリッド型となることもあるそうです。さらに技術的な観点で、パブリッククラウドを選ばないケースもあります。「たとえばOracle DatabaseでOracle Real Application Clusters(RAC)を利用している場合は、AWSなどのクラウドでは同じ構成が取れないためクラウド化しないと判断することがあります」と前述の貴志氏は言います。Oracle Exadataでスマートスキャンや圧縮の機能を駆使しているようなケースも、AWSなどへの移行はしないことが多いのです。

失敗しないクラウド化のためには十分なアセスメントが鍵

オンプレミスのほうが、コスト的に優位な場合もあります。稼働しているデータベースのサーバ数が多い時にはクラウド化でハードウェアインフラコストや運用管理の人件費が減り安価となるでしょう。しかしOracle Database Appliance(以下ODA)のようなプラットフォームを上手く使えば、高い集約率でデータベース統合が可能となり、コスト的にも優位となる場合があるのです。
貴志氏も「CPUを2コアから稼働できるため、データベースのライセンスコストを抑えて集約できます。アプライアンスなので、導入や運用管理の手間もかからず効率的に多くのデータベースを運用できます」とコメントしています。IaaSやPaaSではCPUとメモリの組み合わせがある程度決まっているため、ODAの高集約構成と同じにしようとすると、AWSなどではコスト高となるのです。そのため多数のデータベースを集約したい場合は、十分にクラウド移行後のコストを検討し、無理にクラウド化しないという判断もあるのです。

TISのDBマイグレーションサービス
https://www.tis.jp/service_solution/db_cloud_migration/

その一方で貴志氏は「ライトな使い方をしているデータベースでは積極的にクラウド化を勧めている」とのこと。しかし、ミッションクリティカルなデータベースであっても「どうすればクラウド上で効率的かつ安全に運用できるかのノウハウがTISには溜まっているので、全てをクラウド化する方針を掲げているような企業の場合にはクラウド化の提案をしていく」ともコメントしていました。
また「MySQLやPostgreSQLについては、パブリッククラウド上のマネージドサービスを提案するケースが増えています。オンプレミスでOracle DatabaseのEnterprise Editionを使っている場合に、現状を検証し実はStandard Edition 2でも十分に処理できるとなれば、ダウンエディションして安価にクラウド化するケースもあります。また、既存のデータベースがOracle Databaseなら、Oracle Cloud Infrastructureへの移行でオンプレミスと遜色ない形でクラウド化できます。さらにAutonomous DatabaseのDBaaSを活用すれば、より効率化した形でデータベースのクラウド化が可能です」ともコメントしていました。
重要なのは十分に現状を分析し、移行の手間や移行後の運用状況などを明らかにすることです。そのためにTISではクラウド移行作業や移行後の運用だけでなく、クラウド移行のためのアセスメントサービスを提供しているのです。

営業の伊藤氏からも「TISではマルチクラウドに対応し、その上でオンプレミス、TISのデータセンターを活用するプライベートクラウドなど、データベースのクラウド化で幅広い選択肢を提案できます。まずは現状のアセスメントをお勧めし、その結果から最適な方法を提案できます」とコメントがありました。

Oracle Cloud Infrastructureトータル支援サービス全体像

今回は、既存のデータベースをクラウド化すべきかについて考えました。まだまだオンプレミスやプライベートで利用する選択肢もあり、最適なクラウド化の選択をするためにも、しっかりとアセスメントを実施すべきでしょう。次回は、クラウド化する際にいったいどのパブリッククラウドを選択すべきかについて考えていきます。

Oracle、Java及びMySQLは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。

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更新日時:2023年1月6日 13時29分