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シャドーAPIとは?企業が知っておくべき影響と対策

シャドーAPIとは?企業が知っておくべき影響と対策

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APIは外部公開や企業間連携での活用方法として注目されていますが、重要データを保持する機能を外部に提供する「窓口」の役割を果たしていることや、アクセス制御が不十分であることも多く、攻撃者から狙われやすい傾向にあります。中でもAPIの脆弱性として特に注目されているのが「シャドーAPI」と呼ばれる企業内で管理されず放置されているAPIです。安心安全なAPI活用にはシャドーAPIを無くし、万全なセキュリティ対策を行っていくことが重要です。本コラムではシャドーAPIの概要やもたらすリスク、企業が取り組むべき対策まで幅広くご紹介します。

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シャドーAPIとは

「シャドーAPI」とは企業や組織内でその存在が認識されておらず、管理・保護されていない不透明なAPIを指します。シャドーAPIは多くの場合、開発者やチームが開発プロセスにおいて独自でAPIを作成し、その後更新・管理がされずに組織全体のAPI管理システムに含まれずに社内に存在しています。管理するための適切なツールやリソースが不足していたり、管理の重要性が社内で浸透していないままAPIが作成されることで、セキュリティ対策が不十分となり、シャドーAPIを起点としたデータ侵害につながるリスクが高まります。またシャドーAPIだけではなく「ゾンビAPI」と呼ばれる削除したと思っていたのに社内に残っていたAPIについてもセキュリティ脅威が指摘されています。ゾンビAPIは適切な管理やセキュリティ保護を受けずに放置された状態で残っている状態であるため、シャドーAPIと同じく攻撃者に狙われやすく、大きなリスクにつながることがあります。

シャドーAPIがもたらすリスク

セキュリティリスク

シャドーAPIがもたらす一番の大きなリスクはセキュリティ侵害です。APIはデータを保持するソフトウェアやアプリケーションを外部公開する際の窓口の役割を担っています。企業はAPIを利用してデータの送受信を行うことも多く、APIから機密情報を含む重要データを保持するアプリケーションに直接アクセスすることができるため、攻撃者からも狙われやすい傾向にあります。シャドーAPIは企業のIT部門の管理下外で存在しているため、セキュリティ対策が不十分であり外部からの攻撃に対して脆弱です。これにより機密データが漏洩する可能性があります。

システム不具合につながる可能性

シャドーAPIは公式に管理がされていないため、他のシステムやAPIとの不整合が生じる可能性があり、システム全体に影響を及ぼす可能性が考えられます。また、古いバージョンのAPIが使用され続けることでシステムの一部が正常に機能しない可能性や、不十分なセキュリティ対策からの外部攻撃・不正アクセスによりシステム障害を引き起こす可能性もあります。

コンプライアンス違反

公式に管理されていないAPIは個人情報保護やGDPRなどのデータ保護規制に対応していない可能性があります。また、企業内で認識されていない場合に監査の対象から漏れることで法的要件を満たしていないことや、セキュリティポリシーや業界標準に適合していないことが原因でコンプライアンス違反となることがあります。非公式なAPIが法規制に準拠していない場合、企業は法的な罰則を受けるリスクがあるため注意が必要です。

シャドーAPIへの対策

シャドーAPIへの対策にはネットワークをスキャンしてすべてのAPIを検出して可視化を強化できるAPIディスカバリーツールの導入やAPIに対するアクセス制御の強化、利用状況のリアルタイム監視と定期的なログ分析などセキュリティ対策を強化していく必要があります。しかし、まずは何から手を付けたらいいか、自社に必要なものは何かがわからない企業も多いのが現状です。そこで効果的なのはAPI管理プラットフォームを活用してAPIのライフサイクルを一元管理し、そもそも企業の内部にシャドーAPIを生まないようにする「フルライフサイクルAPI管理」です。フルライフサイクルAPI管理とはAPIの品質向上と均質化、安定的な提供を行うため、APIのライフサイクルのすべての段階(開発~運用~分析)のシステム課題を網羅的にサポートすることです。TISのAPI連携プラットフォームではAPIのライフサイクル管理に加えて、WAAP(Web Application and API Protection)によるセキュリティ強化機能をサポートしており、安心・安全なAPI活用のための「フルライフルサイクルAPI管理」を実現しています。WAAPは、WAF(Web Application Firewall)の機能を備え、Webアプリケーションに対する様々な脅威からの保護を提供します。加えて、ネットワークトラフィックを監視することでDDoS攻撃、不正なアクセスパターンや、シャドーAPIなどのOWASP Top 10 API Security Risks(※1)の各リスクからAPIを保護します。これにより、企業はシャドーAPIの可視化と今後も増加していくAPIへのサイバー攻撃からの保護を行うことが可能となります。安心してAPIを活用し、企業のオープンイノベーションや業務効率化を加速するため、セキュリティ対策も一括で行うことができるAPI連携プラットフォームによるフルライフサイクルAPI管理は非常に効果的な手法と言えます。ツール以外のシャドーAPI対策としては、開発者に対してAPI管理とセキュリティに関するワークショップなどのトレーニングを行うことで意識を高めるなどの方法も効果的と言えます。

※1 出典:https://owasp.org/API-Security/editions/2023/en/0x00-header/

最後に

今後もAPIは自社内だけでの利用にはとどまらず、業務効率化や既存ビジネスの拡大、新たなアイデアを生み出しオープンイノベーションにつなげるなど利用が拡大していくでしょう。セキュリティリスクを減らし、安定的なAPI活用を促進していくためにもシャドーAPIへの対策は重要となってきます。TISでは企業が効果的にAPI活用を進めることができるよう、セキュリティや脆弱性への対策を実現できる「セキュリティ対策強化メニュー」や「API脆弱性診断」、フルライフサイクルAPI管理の実現に向けた「コンサルティングメニュー」等幅広く支援できるメニューを取り揃えております。ぜひお気軽にご相談ください。

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更新日時:2024年12月2日 17時25分