システム部門の“本音”を探る!? 「マーケティングシステム」とシステム部門の今後の関わり方

システム部門の“本音”を探る!? 「マーケティングシステム」とシステム部門の今後の関わり方

近年、企業のIT化は猛烈なスピードで進みました。その中でシステム部門は基幹システムの構築をはじめ、企業全体の効率化や生産性向上に取り組んできました。そして今、経営層はシステム部門に “攻め”の分野ともいうべきマーケティングへの貢献を求めるようになりました。

企業の売上維持・拡大という大きな目的を考えた時に、今や、様々な施策やチャネル、社内のシステム、各種デバイスに対し統合的に取り組む「統合型デジタルマーケティング」の考え方は不可欠。こう考えたときに、システム部門とマーケティング部門が同じ道を歩むのは必然とも言うべき時が訪れているのです。

しかし、統合型デジタルマーケティング時代が到来しているからといって、システム部門はどのように行動すべきなのか? 企業が求める“必然”に応えることはできるのか?…不安と期待が混在するシステム部門の本音と新たな可能性を探ります。

1.システム部門に寄せられる期待

ここ十数年間、多くの企業のシステム部門は、基幹システムの構築、安定的なネットワーク基盤、情報セキュリティリスクへの対策など、企業の重要なシステム構築の役割を担ってきました。言わば企業の“屋台骨”を支えるための堅実な仕事をしてきたと言えます。
中にはシステムが “スパゲッティ化”しているような例もありましたが、仮想化技術など新たな技術により一元化された例も多く、より効率的な環境へと移行できつつある企業も少なくありません。ほかにも、様々なクラウドサービスの登場で、これまで重荷だった運用管理や保守の負荷から解放されたというシステム部門もあるのではないでしょうか。

そんな今、システム部門に最新のITを取り入れた経営戦略や企画を推進して売上に貢献してほしい、と考えている経営層も少なくないようです。
しかし、システム部門としては、
「そうはいっても、社内のサーバやネットワークが不安定な時に対応しなければならない」
「PCの設定で、社員からよく質問される」
「セキュリティポリシーを守らない社員を何とかしたい」
…など、まだまだやることがあると考えているのが事実。
急に売上につながることを考えるようにシフトチェンジすると言われても困惑する…というのが本音かもしれません。

とはいえ、厳しい市場競争の中に企業が置かれている現状も把握しているはずです。売上向上や販路拡大が企業の大きな課題となる今、システム部門の力を最大限発揮できるヒントを探している…と考えている方も少なくはないのではないでしょうか。

2.「マーケティングシステム」とシステム部門

システム部門はこれまで、基幹システムやネットワークインフラの構築・運用などがプライオリティの高い業務でした。マーケティングシステムについては、一部門のシステムであり、企業全体から見て優先順位が高いものではないと考えるケースもあったことでしょう。
しかし、すでに「効率化」や「コスト削減」という “守り”の手を打ち終わった企業には、次の一手として “攻め”の手筋を選択する時が来ているのです。

そこでマーケティングやセールス分野のシステムが企業に導入され始めていますが、その多くはクラウド型でコスト的にも安価なもの。つまり、システム部門の手を煩わせずに導入できてしまうサービスも少なくないのです。
とはいえ、システム部門としては、このような状況にいくつか疑問を呈することでしょう。

  • セキュリティ対策はどうなっているのか?
  • 顧客システムをはじめ、経理システム等との連携は?連携した方が効率的なのでは?
  • ログ管理は行っているのか?ログを分析することで、貴重な情報を得られるのでは?
  • マーケティングシステム単体ではなく、例えば製造側のシステムと連携することで、高い顧客満足度につながるのでは?

…など、システム側の視点からしか見えないことが、いくつもあるはずです。こう考えると、システム部門も“守り”だけではなく、“攻め”に転じるだけのアイデアを豊富に持っているといえそうです。

実は、このような動向を理解し、すでに次にどうすべきか検討を始めているシステム部門も現れています。
その例をいくつか挙げてみましょう。

  • これまでデータベースの構築・運用を始め、多種多様のデータを扱ってきた知見がある。ビッグデータ時代の今、それを活かすデータアナリティクスの分野の知識を得たい。
  • Webサーバ構築の際に、そのトラフィック解析、ログの収集・分析などに携わってきた。今のWebマーケティングでは、アクセス解析や効果的な分析が必要となるので、システム部門の知見を活かしてこの分野へも役立てたい。
  • BIツール導入を経て、データを収集・保管するだけではなく、その活用の重要性を知った。ほかにも、経営や企画に役立つデータの活かし方を考えていきたい。

こうした意見は、新たなシステム部門の可能性を探るためのヒントになることでしょう。それと同時に、マーケティング部門にとっても、のどから手が出るほどほしいスキルと考えられるのです。

3.マーケ部門とシステム部門、実は両部門の“想い”はつながっている

マーケティング部門は、どちらかというと失敗やセキュリティリスクを恐れずに、新たな取り組みを続けているように見えます。そのため、システム部門とは相反する目的で動いていると感じる人もいるかもしれません。
しかし、大手企業ですら存続が危ぶまれることがある現代社会で、企業の大きな目標は安定して売上を確保・拡大し続けることにほかなりません。これはマーケティング部門もシステム部門も、異なるものではありません。

前章でも取り上げたように、システム部門は、マーケティング分野でも存分に力を発揮できる可能性を秘めています。
デジタルマーケティング全盛の今、マーケティング部門では、データ分析と活用する力はこれまで以上に求められるようになります。勘や経験だけでマーケティング施策が成功するような時代は終わり、高度にデータを活用できる体制を必要としています。

もし、システム部門とマーケティング部門が、上手に連携できたとしたら…それは、“守り”にも“攻め”にもバランスが取れた、新しいことにチャレンジしつつも、安心できるバックボーンがある組織に生まれ変わることができるでしょう。
──このように理想的な姿を述べましたが、現実では「システム部門とマーケティング部門の連携は困難では」「両部門のコミュニケーションが不足している」と答えることでしょう。このような状況を変えるのは、経営層かもしれませんし、当事者意識を強く持つ担当者たちかもしれません。

1つのアイデアとしては、組織内に「CMTO(Chief Marketing Technology Officer)」を配置するという手も考えられます。「CMTO」は、「CMO」兼「CTO」というような、マーケティングにもシステムにも理解がある存在です。
このような人材は見つからない、というならば場合によっては、社外からこの役割に適した人(企業)にプロジェクトを依頼するというのも手です。企業の目標達成のために、両部門ではどのような役割を分担するかなどが整理され、業務分掌が進められると考えられます。

もしCMTOのような人がいない場合でも、まずは両部門間のコミュニケーションを促進することで、同様の効果が得られるかもしれません。まずは両部門が、1つの目的に向かって進む同志であるという認識を共有することが、お互いの第一歩かもしれません。

まとめ

もう1つ、システム部門とマーケティング部門が連携するためのアイデアがあります。それは、この「マーケ@IT」から情報を得ること。
マーケ@ITでは今後、統合的なデジタルマーケティングに関する情報を、中立的な視点から提供していく予定です。そのため、次のようなシステム部門やマーケティング部門の方におすすめです。

  • ITを経営戦略やマーケティング戦略、販売戦略など、攻めの視点で活用したいと考えているシステム部門
  • 今後のマーケティングを考える際に、データ収集やその分析が不可欠であり、「データのスペシャリストとの連携が必要」と考えているマーケティング部門

まずはマーケ@ITの記事を通じて、互いに意見交換をしてみる…といったことからスタートして、理解を深めていってはいかがでしょうか。マーケ@ITは、そのような両部門のお役に立てる情報を提供するため、全力で支援していきたいと考えています。

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更新日時:2018年8月23日 15時16分

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