建設現場における人材不足はICT利活用で対応できるか?

建設現場における人材不足はICT利活用で対応できるか?
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建設現場における人材不足はICT利活用で対応できるか?

昨今、建設業界では人材不足が深刻な問題になっている。
総務省「労働力調査」によると、建設業就業者数は約480万人で20年前のピーク時より約28%減少。また、厚生労働省のデータからは、鉄筋工や型枠工などの技術労働者もピーク時の1998年から13年で約100万人以上も下回るなどの結果がでており、今後も労働人口の減少が加速していくことが予測されている。
そのような、人材不足への取り組みとして、ICTの活用による現場の業務効率化・生産性向上は、有効策の一つとして考えられている。
今回は、ICT利活用により業務効率化を実現したケーススタディを2つご紹介しよう。

<想定事例:建設業 A社 従業員数7,000名>

【背景:図面や画像データの取り扱いが煩雑で現場もシステム担当者も混乱…】

A社では、業務で必要になる設計図や画像データを事務所に置いてあるNAS(Network Attached Storage)で管理している。膨大な現場写真やCADデータなどは、ファイルサイズが大きいため、容量不足の度にディスクも筐体も増えてくる。システム担当者は故障・盗難のリスクへの対応も必要になることから、頭を抱えていた。
また、現場では既にモバイル端末を導入済していたが、通話やカメラなどの一部の機能しか利用できていなかった。そのため作業現場で撮影した写真などは、事務所に戻ってからNASに書き込み、設計変更等が発生した際は逐一現場事務所へ戻り、変更された図面の確認を行うという運用だった。更には、協力会社とデータをやりとりする際はファイルサイズが大きいことから、分割送信やファイルを圧縮するなど、情報共有の方法にも課題を持っていた。

【課題問題のポイント】

  • スムーズなファイル共有を行いたい
  • ファイルサイズを気にせず運用したい

【解決:安全かつスムーズなファイル共有を実現】

そこで、A社が注目したのがオンラインストレージの「BOX」だ。
オンラインストレージの利用により、クラウド上でファイル管理が行えるため、NASの利用が不要になり、故障・盗難といったリスクが軽減する。さらには特定のフォルダのみ外部共有することができるため、セキュリティを担保しつつ、協力会社との迅速な情報連携が可能になった。
「BOX」は、容量無制限というのも大きな特徴だ。ファイルサイズの大きいCADや画像データなどが無制限にアップロードでき、バージョン管理も行えるため、運用コスト増の心配や過去データのファイル履歴管理の必要もない。さらにはプレビュー機能も100種類以上の拡張子ファイルに対応しているため、ai形式(Illustrator)のデータやCADデータなどの専用ソフトが必要なファイルでも、画面上での閲覧が可能となる。「BOX」の導入により、モバイル端末を経由でデータやファイルの閲覧ができるようになった為、現場担当者及びシステム担当者の業務効率化が実現した。

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<想定事例:建設業 B社 従業員数20,000名>

【背景:熟練技術者のノウハウを効率良く教えたい…】

B社では、専門知識を持つ技術作業員の高齢化が深刻な問題となっていた。熟練社員が若手社員へ向けて作業トレーニングを行っていた。しかし、3Dシナリオの作成では事前にソフトウェアの専門知識のレクチャーが必要となり、研修全体に時間がかかっていた。
さらに、図面を元に実作業を行う現場では、事前に打ち合わせを行っていたのにも関わらず、作業員と監督者との間に認識齟齬が生じるケースがあり、作業ミスによる手戻りなどで迅速に作業を進められない課題があった。

【課題問題のポイント】

  • 作業トレーニングを効率化したい
  • 認識齟齬がないよう情報連携をしたい

【解決:VR/ARの活用でトレーニングも作業も効率化】

そこで、B社が注目したのがVR/ARの活用だ。最初に取り組んだのが、作業員と指導者がスムーズな情報連携を行えるよう、作業空間をリアルタイムで共有できる「DataMesh Remote Expert」の利用だった。現場作業員はHoloLensなどのウェアラブルデバイスを着用し作業を開始する。それを遠隔地にいる指導者のPCやタブレット端末に画面共有することで、共有された画面に指導者がマーキングや、音声や文字などでの作業指示が行える。これにより、実作業時にリアルタイムかつ的確な指導を入れることができるためスピード・作業品質の向上に成功した。
次に、B社で取り組んだのがAR環境での作業トレーニングだ。「DateMesh Director」を利用し、既存の3Dアセットを有効に活用。シナリオ作成の際には、3Dモデルをダウンロードし編集を行うことで、専門知識がなくてもパワーポイントを編集する要領で作成することが可能になった。
また、作成した3DシナリオはウェアラブルデバイスHoloLens上で再生することができるため、打ち合わせや実作業の場面でも効率よく活用・展開が行えるようになった。

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最後に

今回は、2つの業務効率化のユースケースをご紹介した。
TISでは、40年以上のコンサルティング・システム構築における実績と200を超えるソリューションの取り扱いから、企業の課題解決につながるトータル提案が可能だ。
業務効率化やセキュリティ対策など、建設業向けのICT利活用に関する事例から、ユースケース集を作成したので、是非ダウンロードの上ご一読いただきたい。

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更新日時:2019年7月29日 11時53分

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