生産性向上への成功のカギはCAD on VDIの移行だった

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生産性向上への成功のカギはCAD on VDIの移行だった

国土交通省が建設業界の生産性向上を目指して掲げた「i-Construction」。
建設業界では今、ICTの全面的な活用を行い、建設生産システム全体の生産性向上を図る取り組みが行われている。その中でも、従来難しいとされていた「CAD on VDI」を実現し、全社的に仮想デスクトップ(VDI)導入を行うことで、生産性向上に成功したC社の事例をご紹介しよう。

【想定事例:建設業 C社 従業員数:12,000名】

1.仮想デスクトップ(VDI)移行案が再浮上

過去に業務効率化への取り組みとしてVDIの導入を検討した建設業C。検討を進めるにあたり、初期導入コストとCAD端末の運用がネックとなり見送りになっていた。今回C社では、Windows 7のサポート終了の対応に伴いVDIへの移行計画が再浮上した。全国5,000台の業務利用端末がWindows 7のOSを搭載しており、新OSに移行する必要があったのだ。経営側からも生産性向上への取り組みとして、時間や場所に囚われない環境づくりを求められており、移行を含めた対策が急務となっていた。

2.導入コストとCAD端末の管理がネックに…前回の課題を整理

C社ではVDI導入を再検討するにあたり課題整理を行った。まず、前回問題となっていたコスト部分についてだ。VDIをオンプレミス環境で導入するには、シンクライアント端末の準備に加え、VDI基盤を動作させるサーバ、ストレージ、ネットワーク機器、ソフトウェア、及びOSのライセンス費用などがかかる。さらに、データセンターの設置・運用費も必要になるため、かなりの初期導入コストを用意する必要があった。

次に課題に挙がっていたのが、現場事務所に設置してあるCAD端末の運用だった。C社では、全国約50か所にある事務所のCAD端末を本社のシステム部門が一括して管理を行っていた。メンテナンスや不具合発生時は逐一現場まで足を運び作業を行っており、非常に手間となっていた。
現場担当者も同様で、設計データを取り扱えるCAD端末は限られており持ち出すことが出来ないため、現場やレビューの場で指摘や修正が入ってもその場では対応できない。作業を行うために一度事務所に戻り修正箇所を反映し、後日再度確認を行うために打ち合わせを実施するという運用を行っていた。3D CADでグラフィックス描画を行うには多くのリソースが必要となり、高性能なワークステーション環境が欠かせない。以前、VDIの移行を検討した際も3D CADのワークステーション環境の移行は、コスト的にも性能的にも難しくVDI移行を断念していた。

今回再検討するにあたり、システム担当者の運用工数を最低限に抑えたいという要望があった。現在、C社では約20人のシステム担当者が在籍し、社内のシステム周りの運用・管理をすべて内製で行っていた。しかし、社員の入れ替わりや退職などにより、人手不足と長年いる特定の社員への業務過多が問題となっており、管理工数を抑えた運用と業務効率化が求められていた。今回、VDI導入を再検討するにあたり、上記3つの課題を払拭し導入を進める必要があった。

【課題まとめ】

  • 初期導入コストを抑えたい
  • CAD端末もVDIへ移行したい
  • 管理工数を抑え効率よく運用をしたい

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3.導入コスト・管理工数を抑えつつCAD端末の運用も可能なAmazon Workspacesを採用

上記であげた課題に対して、C社が注目したのがAWSのフルマネージドサービスである「Amazon Workspaces」だった。
「Amazon Workspaces」はクラウド上に構築してある仮想デスクトップ環境をサービスとして利用ができるため、初期導入コストを最小限に抑えることが可能だった。近年、グラフィックス処理のソフト利用向けバンドルモデルがリリースされており、利用者の業務内容に応じて適切なモデルを選択することができる。VDI基盤としても1台単位で利用できるので、オンプレミス環境で構築するよりもはるかに安い。時間や月額単価での課金形態なので、短期間で作業現場が変わる現場事務所では運用面でもコスト面でも大きなメリットがあった。

次にポイントとなったのが、利用用途に応じて構成をカスタマイズできるという点だった。3D CADなどの高度な画像処理を行う端末はGPU対応のグラフィックスプロプラスモデル、通常業務利用端末には廉価なバリューモデルと柔軟に選択が可能なため、従来難しいと言われていた3D CADワークステーション環境の移行が問題なく行えた。また、データはサーバ側で管理されているため、従来現場担当者はCAD端末を利用する際、逐一設計事務所に戻る必要がなくなり、現場や在宅勤務時の自宅や事務所から同様にアクセスすることが可能になった。

加えて、調達・運用・セキュリティ面で管理工数を削減できるのも大きなポイントとなった。通常、構築に数か月かかるVDI基盤を「Amazon Workspaces」であれば1日で利用が可能になり、導入後のメモリの割り当てやCPUの拡張など簡単に行える。更には、VDI導入後は端末内にデータを残さないので、紛失・盗難からの情報漏洩リスクも軽減できた。今回、現場事務所に設置してあるCAD端末もまとめてVDI移行することが出来たため、システム管理者は現場事務所にあるすべての端末に対し遠隔で操作ができ、運用工数を大幅に削減することに成功した。

【課題解決まとめ】

  • コストを抑えつつCAD on VDI の移行が成功
  • 端末に依存しないため、設計事務所や在宅勤務中の自宅でも業務が可能に
  • 管理工数を抑えた運用を実現

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4.最後に

今回は、全社的にVDI導入を成功させたC社のケースをご紹介した。
TISでは、40年以上のコンサルティング・システム構築における実績と200を超えるソリューションの取り扱いから、クラウド移行時の計画・検証から移行後の運用アウトソーシングまでトータル提案が可能だ。国内約750社のAWSパートナーのうち、8社だけがもつ最上位のプレミアコンサルティングパートナー認定を取得しており、企業のビジネスを支えるAWSサービスの提供を行っている。
業務効率化やセキュリティ対策など、建設業向けのICT利活用に関する事例からユースケース集を作成したので、是非ダウンロードの上ご一読いただきたい。

※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

※ アマゾン ウェブサービス、AWSは、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

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更新日時:2019年8月21日 16時7分

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