【NTCが解説!】2018 .NEXT Conference開催報告
日本国内でも次々に採用事例が増えている、Nutanix社の製品。TISも2013年に自社採用をしてから、5年以上に渡り、ユーザとしてサービスプロバイダーとしてその動向を追い続けています。
Nutanix社は、年に1度、アメリカで大規模なイベント開催しています。そのイベントが.NEXT Conferenceです。今回で4度目となる本イベントは、5,500名以上が登録するなど、第1回目が800名規模だったことを考えると、かなり大きくなったことが伺えます。
さて、今回は現地に参加したNutanix Technology Championを持つSEが、イベントのポイントを解説いたします。
ハイブリッドクラウドをお悩みの方、ぜひご一読を。
1. 発表の要点は?
従来、Nutanixでは「エンタープライズクラウド」というキーワードで、プライベートクラウドにパブリッククラウドの利便性を持ち込むことを軸に製品展開がされてきました。そして昨年、Nutanix Calmが発表されたことで、本格的にハイブリッドクラウドに取り組み始めました。
それを更に加速させ、今回は「Nutanix Beam」「Nutanix Flow(&Netsil)」が発表されました。個々の詳細について、ここでは割愛しますが、この2製品の登場により、ハイブリッドクラウドの管理をよりシンプルにして、ユーザに提供できるようになります。
パブリック/プライベートのどちらの良さも理解しながら、現実的にエンタープライズとして使う為には、やはり適切に把握し、コントロールできるべきだ、そしてそれはどこを利用するのか、技術的な意識は必要がないという世界観を実現しようとしています。
2. 押さえておきたいことは?
ガートナー社が発表するハイパーコンバージドインフラのマジッククアドランドでも、圧倒的なリーダーポジションとして位置付けられるNutanix。しかし、ハイパーコンバージドインフラ(以下、HCI)製品という枠から既にでてしまっていることは、前章でのハイブリッドクラウドへの取り組みでも明らかです。
HCI製品としては、改善は重ねているものの、既に一通りの機能を揃えて成熟しました。その為、他の競合製品とHCIという文脈だけで語るには、あまりに勿体ないのが事実です。ハイブリッドクラウドのハイパーコンバージェンスが可能な「Nutanix」という言葉が語られていたように、プライベートな環境のHCIだけではないところも踏まえて、製品を見てみるとよいかと思います。
3. 注目は?
ハイブリッドクラウドの文脈でとはいいつつも、基本となるコア製品はプライベートクラウドを実現する為の製品群です。ここの機能も今回新しく、PaaSとしての「Nutanix Era」やコンテナ向けの「Acropolis Container Service 2.0」、「Acropolis Object Storage Service」といった発表がされています。
特筆すべき点は、いずれの機能もユーザの声を元に、開発が進められている点です。PaaS機能はデータベースの構築に関するユーザの負担があるという声、コンテナは市場でのコンテナ利用の発達とKubenetsの台頭を反映したリリースとなっています。
ユーザの声を聴きながら、製品を改善していく点はNutanixの大きな強みであると思います。今後より使いやすい仕組みがプライベートクラウドでも実現されてくると思いますので、目が離せません。
4. 最後に
いかがでしたか?今回、各製品の詳細よりは、発表全体を1ユーザの視点でまとめてみました。弊社としても新しい機能には非常に注目しており、いち早くお客様にご提供できるように整えていきます。
TISでは、Nutanixのユーザとしての声をお届けしながら、足りない部分を埋めるソリューションも組合せてお客様に快適なプライベートクラウドを提供し続けています。Nutanixに興味を持たれた方、今回のイベントの発表を詳しく聞きたい方は、ぜひ一度お声がけください。
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