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ヘルスケア事業のメリットとデメリット ビジネスを通じた健康増進の実現

2021/08/31

「マネタイズをどうするのか?」という問いは、どのような新規事業においても入念な検討が必要です。これは、生活者が健康になることを目的としたヘルスケア事業においても例外ではありません。生活者が健康になるのみならず、持続可能な経済モデルを検討することが必要不可欠です。本ブログでは、ヘルスケア事業のメリットとデメリットを示しながら、持続可能なヘルスケア事業を確立するための観点をご紹介します。

1.ヘルスケア事業に取り組むメリット

ヘルスケア事業に取り組むメリットとして、政府が掲げる方針との整合性が挙げられます。現在の社会では、健康寿命を延伸することで生活者個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担が軽減されることが期待されています。また、健康寿命の延伸によって「生涯現役」が実現すれば、勤労意欲を支える環境づくりによる労働人口の底上げと、日本経済全体にプラスの影響を及ぼすことが期待できます。そのため、政府はヘルスケアに関する政策や制度を整備し国全体がヘルスケアに取り組むことを後押ししています。つまり、事業者にとってはヘルスケア事業へ参入することがメリットとなる環境が整っているといえます。
次に挙げられるメリットは、社会的意義が高い事業であるという点です。健康問題は、日本のみならず世界的に注目されている社会課題です。近年、社会課題の解決に取り組む企業は増加しており、社会と共有できる新たな価値の創造を追求することは、投資家からの評価という観点においても重要だと考えられます。こういった背景から、多産業の様々な企業がヘルスケア事業に新たに参入しています。これまで考えられなかった異なる業界の企業間のコラボレーションや、新しい価値の共創を議論しやすい状況にあることは、企業が新たにヘルスケア事業に取り組むメリットといえます。

2.ヘルスケア事業のデメリット

ヘルスケア事業の難しさとして、生活者にとっては「健康であること」が必ずしも優先度が高いものではない、という点が挙げられます。また「健康であること」の評価は、生活者個人の主観が大いに影響します。医療という高度な専門分野で用いられる基準を参照する必要があることからも、すべての生活者の健康状態を把握し改善する一律のサービスや仕組みを実現する難易度が高い点も挙げられます。
さらに、費用対効果が見えにくいという点もデメリットとして挙げられます。生活者が健康になったことの効果として、医療費の削減や従業員の生産性向上などが挙げられますが、前述した生活者の健康を示す難しさに加えて、健康によってもたらされた経済的効果の直接的な根拠を示すことの難しさもあります。
そのため、ヘルスケア事業に対する投資が後回しとなってしまう企業も少なくありません。生活者個人、あるいは企業は、ヘルスケアへの取り組みの必要性を認識しながらも、難易度が高く費用対効果が見えにくいことがヘルスケア事業のデメリットとなり、事業を大々的に促進するハードルになっているといえます。

3.ヘルスケア事業における持続可能なビジネスモデルとは

ここまで、ヘルスケア事業のメリットとデメリットについて説明してきました。ここからは、持続可能なヘルスケア事業のビジネスモデルを構築するための観点をお示ししていきます。

※BtoC business to consumerの略 企業と個人で取引するモデルのこと。
※BtoBtoE business to business to Employeeの略 企業間で企業が従業員に提供するモノやサービスを取引するモデルのこと。

<BtoCモデル>生活者へサービスを提供する
生活者が何に価値を感じるかを見極めることが重要です。生活者にとって「健康」は、必ずしも優先度が高いものではありません。よって「健康」になることを売りにしても、十分なユーザーを獲得することは難しいと考えられます。生活者の健康維持、増進を阻害する本当の課題を見出し、それを解決するサービスになっていることが必要不可欠です。

<BtoBtoCモデル>生活者へサービスを提供する企業を支援する
顧客となる企業の既存事業との相性を見極めることが重要です。企業の持つ生活者との接点や既存事業のリソースを活用することも踏まえ、既存事業との相乗効果が発揮される仕組みを構築することがポイントとなります。前述したBtoCモデルの本質を押さえつつ、企業が生活者へ提供しているサービスの価値を高める提案が求められます。単に「健康になる」だけでは、顧客となる企業の獲得にはつながりにくいことを念頭に置く必要があるといえます。

<BtoBtoEモデル>従業員へサービスを提供する企業を支援する
企業が従業員に対して果たすべき義務を把握することが重要です。経済産業省の「健康経営に係る各種顕彰制度※1」や厚生労働省の「保険者の予防健康づくり、保険者インセンティブ※2」などから、他の2つのモデルに比べると、企業がヘルスケアに取り組むモチベーションが明確になっていると言えます。また、ヘルスケアへの取り組みによって働きやすさをアピールすることができるため、従業員の採用などで課題を抱えている企業は、ヘルスケアに対する取り組みに前向きな場合が多いといえます。
このモデルでは、従業員と雇用主という強い関係を踏まえ、企業の賛同と協力を得て健康を促進する取り組みを検討していくアプローチが必要になります。その一例として、従業員の健康管理義務に基づいた法定健診へ報酬設計を取り入れて、健康増進イベントやヘルスケアサービスの利用に応じたポイントを付与する、といった取り組みが考えられます。

4.まとめ

ヘルスケアの課題は、日本のみならず世界的に認知された深刻な社会課題です。社会的意義の高いヘルスケア事業のメリットとデメリットを見極めつつ、持続性のある事業を確立していくことが求められています。
生活者の目線からは「健康」は必ずしも優先度が高いものではない場合があるため、生活者は「健康」を後回しにしがちです。しかし、政府や企業は健康による経済的効果や社会的意義に重きを置き始めています。ヘルスケアとは関係のなかった業界からの新規参入や異業種連携が増えています。多産業の企業が、今までとは異なる新しい価値観で生活者の「健康」を促進し、マネタイズモデルを確立していくことが期待されます。
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<参照元URL>
※1 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
※2 https://www.mhlw.go.jp/content/000340034.pdf

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更新日時:2023年10月4日 20時2分