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ヘルスケア事業 今、求められる標準化とは?

2022/3/10

これまで多方面の事業において、新しい技術や優れた製品を速やかに普及させるために様々な標準化が行われてきました。近年、技術の形も大きく変化しているため、標準化も複雑化し、スピードアップしています。では、ヘルスケア事業にはどのような標準化が求められるのでしょうか?本ブログでは、ヘルスケア事業において、今、求められる標準化についてご紹介します。

1.ヘルスケア事業 標準化とは

最初に標準化がブームになったのは、日本の技術が世界の最先端レベルになった1990年頃とされています。次のブームは、WTO(世界貿易機関)やTBT協定(貿易の技術的障害に関する協定)の影響を受けることになった1995年代です。21世紀に入ると、“標準必須特許”が脚光を浴びることになり、標準化と特許の関係がビジネスに大きな影響を与えることが広く認知されることになりました。このような標準化の歴史は、主にこれまで日本が成功を収めてきたモノづくり産業における標準化の歴史とも言えます。

では、ヘルスケア事業の標準化とは、どのようなものでしょうか? 例えば、標準化の目的と原理(日本規格協会)※1においては、標準化の目的として9項目(“1. 単純化”、“2. 互換性の確保”、“3. 伝達手段としての規格”、“4. 記号とコードの統一”、“5. 全体的な経済への効果”、“6. 安全、生命、健康の確保”、“7. 消費者の利益の保護”、“8. 消費社会の利益の保護”、“9. 貿易の壁の除去”)が示されています。特にヘルスケア事業では、”6. 安全、生命、健康の確保”が重要になり、「安全・生命・健康に関する規格は多く、標準化の目的としては欠かせない。ある規格の主要目的が安全にある場合、それは当該規格の目的のうち、最も上位に位置付けられるべきであろう。」と述べられています。

つまりヘルスケア事業の標準化とは、消費者に安全・生命・健康を届けるための標準化といえます。これまでのモノづくり産業の標準化に比べると、ヘルスケア事業の領域では、産業やビジネスのことを考えつつも、安全・生命・健康のことを最上位に位置付けて考えて行かねばなりません。また、ヘルスケア製品の多くは研究途中のものが多いため、標準化が難しく予定通りに進まないといった現状もありました。
さらに、最近は、病気になる前に予防するといった「未病」を対象としたヘルスケア事業への期待がますます高まっています。より正確に、かつ、スピーディーに標準化することが求められています。

※1 標準化の目的と原理(日本規格協会)SandersT.R.B.(1972)The aims and principles of standardization, ISO.(松浦四郎訳・解説)

2.ヘルスケア事業 標準化と知財

標準化が求められる技術の形も大きく変化しています。イメージしやすい例として、“ねじ”の規格合わせの話がありますが、ひと昔前は“ねじ”の標準化のように、一つの標準化だけで成り立つものもありましたが、このような単純なものは少なくなりました。ハードやソフトのようなモノだけでなく、これらを適切に組み合せたサービスのようなコトにおいて、多くの技術が使われており、標準化の検討が高度化し、複雑化しています。 消費者とのインターフェースもデジタル化され、外部接続の標準化もシステム構築においては当たり前のように考慮されるようになりました。また、最近の標準化の大きな流れとして、消費者ニーズがモノからコトへ移行しているとも言われています。

そして、標準化と知財の考え方も変化しています。これまで通り自らの独自技術で知財を生み出す「知財開発」と同時に、他者の技術を入手し活用する「知財利用」や、自らの技術を他者に積極的に使わせる「知財普及」の考え方も徐々に浸透してきています。この標準化における知財の変化を説明する表現として、「仲間づくりの標準化」という考え方があります。古くからビジネスの仲間づくりは、「敵に勝つための仲間づくり」でした。
しかし現在の仲間づくりは、「敵をつくらない仲間づくり」が主流になりつつあります。これは敵となるグループが現れないようにできるだけ多くの仲間を招き、誰でも利用可能な形で知財を提供し、競争関係にある企業間で利益を分かち合う活動です。標準化を実施する仲間を増やす活動とも言えます。このような標準化において、利益の分かち合いの形の一つとして重要となるのが、皆で知財を共有する「知財利用」および「知財普及」とされています。しかし、この仲間づくりの核となる者は、自らの知的財産を開放し、単独でも開発可能な規格をあえて仲間を集めて開発する事になります。仲間の意見を取り入れることで、その規格を利用してもらい、利益を分かち合う形で持続可能な成長を実現しなければなりません。このような新しい知財の考え方を理解し、仲間づくりの標準化を主導的に行える者は少ないとされています。

以上のように、標準化と知財について述べてきましたが、ヘルスケア事業の標準化においても、時代と共に移り変わる技術の形の変化を理解しつつ、新しい知財の考え方を理解しながら標準化の活動を進めることが重要そうです。

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3.ヘルスケア事業 標準化のトレンド

標準化のトレンドとして、標準化のスピードアップを行うため「柔らかい標準化」という概念が生まれています。この背景には、DX(Digital Transformation)によって、新技術の社会実装が短期間化していると同時に、既存技術の次世代技術へのバージョンアップも早まり、標準化の進め方が大きく変化していることがあります。
このスピードは、標準化機関が必要とする時間を待つことができず、並行してのフォーラムやコンソーシアムなどの環境とマルチに標準化を進める事が一般的になりました。そして最近では、この技術開発のスピードはさらに加速しています。
例えば、DXの推進に取り入れられているアジャイル型開発においても「柔らかい標準化」の概念が浸透してきています。アジャイル型開発では、繰り返しの開発サイクルのなかで、すぐに改定することを前提とした仮の標準化が行われています。細部まで確定して普及させることを前提とした硬い標準を作るのではなく、あえて変更が容易な柔らかい標準を設定し、市場で試すことで、次の標準を生み出すことを繰り返していく手法です。アジャイル型開発は「柔らかい標準化」と相性が良いと考えられています。
また、AIやデータの活用のなかでよく使われるユースケースも「柔らかい標準化」の一種と考えられています。そのままの形ではすぐには使うことはできない技術の一部を変更するだけで、多くの様々な条件の利用環境に適合させ、活用しやすくすることを示すものです。

このように、新しい技術はその進化と入れ替わりの速度がとても速く、市場ニーズが細分化した現代では、昔の形の標準では対応しきれない分野が増えつつあります。そのなかで、アジャイル型開発を活用した手法が、あらゆる産業界の様々な場で、一般化していくと思われます。ヘルスケア事業の標準化においても、この「柔らかい標準化」の概念を理解し活用していくことが、次の時代のビジネスには必須になると考えられています。

4.まとめ

ヘルスケア事業の標準化とは、どのようなものなのか? 標準化と知財、標準化のトレンドについてご紹介してきました。ヘルスケア事業で、今、求められる標準化とは、消費者に安全・生命・健康を届けるための標準化と言うことになります。これをより正確に、かつ、スピーディーに標準化していくためには、高度化し、複雑化する多くの技術の形を理解しつつ、時代の流れとともに移り変わる知財の考え方と標準化のトレンドも理解しながら進めて行くことが求められています。

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更新日時:2023年1月6日 13時30分