ヘルスケア事業で社員を守る 社員の歩数アップから始まる健康経営とは?
2021/08/31
『健康経営』というキーワードが一般化した昨今、皆さんの会社ではどのような取り組みをされていますか?健康経営のゴールが「従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化による業績向上や株価向上」であることは明確です。一方でその過程にある従業員の健康増進や活力増進については、手段や定義が明確でないため施策の効果がわかりにくいことが課題となります。その中で、社内ウォーキングイベントを通じて従業員の健康増進を実現する活動が注目されています。 本ブログではその企業の成長を支える従業員の健康増進を『歩数』に着目して解説していきます。
1.ビジネスマンの平均歩数 コロナ禍でどう変化したか
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの深刻化以降、「テレワーク」(在宅勤務)を採用する企業が急速に増加しています。社内の会議はインターネットを介したものに切り替えられ、営業訪問の機会も極端に減少しています。
東京都健康長寿医療センター研究所が発表した研究結果によると、「1日8,000歩あるき、そのうち20 分は速歩き」することで、高血圧症や糖尿病の予防にも効果が期待されます。
厚生労働省のデータによると平成19年から平成29年までの男女別の歩数の平均値は、男性が6,846歩、女性が5,867歩であり、いずれも「1日8,000歩」には届いていません。
さらにテレワークが一般的な現在では1日の歩数が30%減少していると言われています。片道10分の通勤時間(徒歩)の場合に費やす2,000歩分に相当します。健康面の不安に関するアンケートでも、新型コロナウイルスへの感染そのものではなく、テレワーク等による生活習慣の変化が健康状態に影響する事に不安を感じているとの結果が出てきています。
2.歩数の減少が引き起こす健康リスクとウォーキングの効果
厚生労働省が発表した「2007年の我が国における危険因子に関連する非感染症疾病と外因による死亡数」によると、運動不足による死亡数は喫煙、高血圧に次ぐ第3位であり、年間約5万人が亡くなっています。
米国の研究機関の調査では、1日に4,000歩しか歩かない人に比べて、8,000歩を歩く人は全原因による死亡のリスクが51%減少し、さらに12,000歩を歩くと死亡リスクが65%減少したとの結果が出ています。
ウォーキングは有酸素性運動ができる手軽な活動です。有酸素性運動は、継続時間が長くなるほど脂肪をエネルギーとして利用する比率が高まるので、体脂肪の減少による肥満の解消、血中の中性脂肪の減少、血圧や血糖値の改善に効果があります。さらに運動することによる心肺機能の改善や骨粗鬆症の予防などの効果も見込まれます。
30~40代の働く男女500名を対象としたあるアンケートでは、88.8%の人が適度なウォーキングは仕事に良い影響を与えると回答し、ウォーキングで実感した仕事面の主な効果として「ストレス軽減」、「パフォーマンス/生産性向上」、「仕事への意欲向上」が挙げられています。
このように従業員にウォーキングへの動機づけを実践することは、従業員の健康増進と、『健康経営』のゴールである「従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化による業績向上や株価向上」の両立が期待される重要な施策の一つとなります。
3.ヘルスケア事業の活用で従業員の健康意識を向上 ‘ニンジンぶら下げ作戦’
では従業員に対してはどのような働きがけが効果的なのでしょうか?
経済産業省の健康経営優良法人認定制度「健康経営優良法人~ホワイト500~」に認定されている多くの企業が採用しているのがウォーキングアプリの導入です。アプリを通じて会社主催のウォーキングイベントを開催したり、歩数に応じて健保組合がヘルスケアポイントを付与し健康グッズなどの商品と交換できたりする仕組みが広く採用されています。
このようなアプリにリアルタイムに表示される個人・部署ランキングは、同僚と競い合うことでの社内イベントが盛り上がりの他、社員の一体感や連帯感の醸成、コミュニケーションの活性化につながる事も期待できます。
4.まとめ ヘルスケア事業で社員を守るために
ウォーキングはとても日常的な活動であり、健康増進への効果が認められた運動です。従業員の仕事の導線に組み込みやすく、スマートフォン等の歩数計機能により日々の活動履歴を手軽に記録することができる為、無理なく始められる事が特徴です。ヘルスケア事業を活用し、健康診断の結果などの健康の度合いの履歴と紐づけてウォーキングの成果を見える化することにより、従業員のモチベーションがさらに高まることになり、企業としても施策の効果がより明確になるでしょう。このようなメリットから、歩数は健康経営の取り組みのフェーズを問わず、多くの企業から注目されているのです。
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